No.47 コウヤマキ

大学6号館(旧農学部)とグリーンヒル
食堂の間に立つコウヤマキ。
樹高11m、胸高直径40cm

真言宗総本山のある高野山に多いことでこの和名がついた。各地の寺社に巨樹・古木が見られ、信仰との深い関係が窺われる。一般にマキと呼ばれるものには、本槇(ホンマキ 別名コウヤマキ)以外にもイヌマキやラカンマキがあるが、これらはマキ科マキ属で別の仲間である。

濃緑色で光沢のある葉は、長さ約10cmの線形で、種小名のverticillataが示すとおり螺旋状に枝に輪生する。扁平であり触ってもカヤやマツ類ほど痛くない。

幹は直立し、樹形は整った狭円錐形になる。ヒマラヤスギ、チリーマツとともに世界3大美樹と称され、庭園などに広く植栽される。黄斑入りの園芸品種もある。

雄花と葉。葉は線形、濃緑色で
中央がくぼむ。裏面は黄緑で
中央のくぼみに白色の
気孔帯がある。長さ6~12cm、
幅は2~4cm

材は良質で「木曽の五木」に数えられ、樹皮も「槇肌(まきはだ)」として造船や桶の木の繋ぎ目に水漏れ防止材として活用。

玉川の丘の樹木としては希少種である。大学6号館(旧農学部)からグリーンヒル食堂に向かう記念グラウンド側に、若く勢いのある個体ながらも、その端正な姿が認められる。

(農学部准教授 山岡好夫)
「全人」2006年3月号(No.692)より

コウヤマキ(高野槙)

球果。長さ8~13cmの円筒状
楕円形で翌年の秋に熟す

学名:Sciadopitys verticillata
スギ科コウヤマキ属
別名:マキ、ホンマキ
日本特産。福島県以西、四国、九州に分布。常緑針葉高木で雌雄同株。樹高35~40m、直径1.5mに達する。