玉川豆知識 No.69

小田急線で最初に自動改札装置が設置されたのが玉川学園前駅

今では当たり前の自動改札装置が全国に普及していったのが、1987年(昭和62年)4月の国鉄の分割民営化以降でした。そのずっと以前、1970(昭和45)年 に小田急線で初の自動改札機が玉川学園前駅に試験導入されました。

1.自動改札機の開発と普及

自動改札機が開発されたのは、1966(昭和41)年。当時の自動改札機は穴開け式の光学読み取りといったものでした。試験的に導入されたのは、南大阪線の大阪阿部野橋駅と東横線の元住吉駅。本格導入されたのは京阪神急行電鉄(現・阪急電鉄)の北千里駅で、1967(昭和42)年のことでした。

1969(昭和44)年に、現在使用されている磁気化乗車券を使用した自動改札機が、近畿日本鉄道の学園前駅で試験導入されました。そして、1987(昭和62)年の国鉄の分割民営化で誕生したJR東日本が自動改札機を導入するや、一部を除くJR他社や関東地方の各私鉄、地下鉄でも自動改札機の設置が標準となりました。2000年代以降はICカードの普及に合わせて自動改札機の導入が加速しました。

2.玉川学園前駅に自動改札機が登場

1971年当時の玉川学園前駅改札口
1973年当時の玉川学園前駅

玉川学園前駅は1970(昭和45)年に3度目の改築。7月19日に改築された駅舎で営業を開始しました。同時に改札口に自動改札機が設置されて試験運用が行われました。当時、小田急線全線を通じて導入されたのは玉川学園前駅のみ。今では、自動改札機があるのが当たり前ですが、当時は大変珍しく、玉川学園前駅を初めて訪れる人たちは、この自動改札機を見てびっくりしていました。新入生の多くも、自動改札機を使用するのが初めてでした。

なお、同じ年の10月5日に旅客運賃が改定されました。当時の初乗り旅客運賃は、大人が30円、小児が15円でした。

なお、試験運用された自動改札機は、定期券の改札装置に故障が多く、数年後に撤去され、有人改札に戻りました。

時が経ち、小田急電鉄は、1991(平成3)年1月16日に自動改札システムを新宿駅(西口側の地下改札口)、百合ヶ丘駅、愛甲石田駅の3駅に暫定的に導入。そして1997(平成9)年3月1日に小田急線のすべての駅に自動改札機が設置されました。

2014(平成26)年日本信号と小田急電鉄が、世界初という遅延証明書の発行機能を備えた自動改札機を開発。小田急電鉄では、この自動改札機を同年10月1日より段階的に各駅に導入を開始しました。

3.自動改札機で安全確認

本学では、小学1年生から6年生までを対象に、小田急電鉄と提携して「あんしんグーパス」システムを導入し、登下校の安全管理を行っています。児童が小田急線の自動改札機を通過する時と、登校時と下校時に教室に設置した装置に定期券をかざした時に、自動的に保護者の携帯電話に通過情報がリアルタイムにメールで通知されます。

関連サイト

参考文献

  • 小原芳明監修『全人』第788号 玉川大学出版部 2014年
  • 『玉川学園報』第137号 玉川学園 1970年
  • 『写真でみる玉川学園75年』 玉川大学教育博物館 2004年
  • 白柳弘幸著『故きを温ねて』 (小原芳明監修『全人』No.672 玉川大学出版部 2004年に所収)
  • 玉川学園五十年史編纂委員会編『玉川学園五十年史』 玉川学園 1980年
  • 『写真アルバム 町田市の昭和』 佐々木高史発行 株式会社いき出版 2016年
  • 鎌田達也著『小田急線沿線の1世紀』 株式会社世界文化社 2009年
  • 永江雅和著『小田急沿線の近現代史』 クロスカルチャー出版 2016年