卒業生の枡野俊明さんが農学部学生とラジオ出演

2013.08.12

7月31日(水)農学部生物資源学科4年 石川郁太郎さん、生物環境システム学科4年 川元文香さん、生命化学科4年 石原茅奈美さんの3名が、玉川大学の卒業生である作庭家の枡野俊明(ますの しゅんみょう)さんに、現在のご活躍についてお話をうかがいました。出演番組は、モデルの冨永 愛(とみなが あい)さんがナビゲーターをつとめるJ-WAVEのラジオ番組『MIRAIZ』です。

枡野さんは、玉川大学農学部農学科を1975年(昭和50年)に卒業後、曹洞宗 大本山 総持寺で修行され、現在は曹洞宗 徳雄山 建功寺の住職です。また、「日本造園設計」を設立し、作庭家として禅の庭の創作において数々の賞を受賞。その功績から、ブリティッシュ・コロンビア大学やコーネル大学、トロント大学、ハーバード大学など数々の海外の大学で講演を行うなど多岐に渡ってご活躍されています。

収録の中で枡野さんは、庭園に興味を持ったきっかけ、玉川大学に入学した経緯、庭園作りで心がけていることなどについて学生達に話して下さいました。

まず、枡野さんが庭園に興味を持ったのは、小学5・6年生の頃に京都でいくつかのお寺を拝観したことがきっかけでした。ご自身の生まれ育った横浜市にある曹洞宗建功寺にも庭は存在していましたが、京都で見た庭園はあまりにもきれいだったため、枡野さんはカルチャーショックを受けたそうです。将来、建功寺の庭も、これくらい素晴らしいものにしたいという願望から、庭園に興味を持つようになりました。

中学生の頃には、庭園好きが高じて、庭園の写真にパラフィン紙(下が透けて見える薄い紙)を乗せて書き写していたほどでした。中学2年生の時の担任の先生が玉川大学卒業だったこともあり、枡野さんに生物環境や緑地環境・土壌生態などの基礎知識が学べる玉川大学農学部農学科を薦め、見事入学したというわけです。

枡野さんが庭園作りで心がけていることは、“心をデザインする”こと。つまり、“作り手の心と迎え手の心をどのように庭に表現するか”、“デザインの哲学をどのように空間に落とし込むか”に重点を置いてデザインすることだそうです。そのためには、こうしたいという自我を優先するのではなく、地心(ぢごころ)、木心(きごころ)、石心(いしごころ)を読んで、その土地がもつ潜在的な魅力をいかに引き出すかが重要になります。

また、庭園を見る時には“まっさらな心で見る”ことが大切とのこと。その庭と向かい合った時に“心地よさ”を感じたら、その理由は何であるかを考え、自らと対峙する空間を作り、自然や季節と一体になることで心が豊かになるのだそうです。

「庭園の見方だけでなく、まっさらな心でいるにはどうしたら良いのか?」という学生の質問に、枡野さんは「何事もこうでなければならないと決めつけず、周囲の意見に心を捕われないで自らの感覚を大切にすること」と教えてくれました。他にも「海外で庭園づくりをされる機会も多いと思いますが、特に心がけていることはありますか?」との問いに「その土地の“特性”を活かした上で日本の美しさを織り込んでいくことです」と語ってくれました。

収録を終えた学生達は、「緊張しましたが、枡野さんのお話をうかがって、心が一回り軽くなった気がしました」「“まっさらな心にする”ことと“自然と一体になる”ことを意識して心を豊かにしていきたい」と感想を語ってくれました。小学5・6年生の頃の枡野さんの庭への憧れが今日の活躍に繋がっているように、私達も何事も諦めないで信じてやり続けることが大切であると感じた一日でした。