学校法人 玉川学園 Puente 2011.06 vol.01
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ラグビーといえば、激しいスポーツの代名詞だ。1つのボールを奪い合い、トライを目指して60分間、力と力をぶつけ合う。だが単純に屈強な15人を集めれば、強いチームになるとも限らないのが、面白いところだ。1+1が3にも4にもなるチームプレーだからこそ、ラグビーはやる者も見る者も熱くさせる。 玉川のラグビー部は、まさにチームとしての力で今日まで成長してきた。大学ラグビー部は、2006年に関東大学リーグ4部で優勝すると、2007年には3部で3位。2009年には3部で優勝し、念願の2部昇格を果たした。そして2010年は2部3部入れ替え戦に見事勝利し、2年連続の2部リーグ入りを決めた。地道な歩みながら、1年ごとにその強さを確かなものにしている。 「いずれ1部リーグに昇格したい」と、さらなる夢を描く清水光一さん。5年生のときから玉川のラグビー部で活躍し、小学校から高校までキャプテンを務めた。 ところが、「部をまとめようと思ったことはありません」と清水さんはいたずらっぽく笑う。「もしうまくいっていたとしたら、それは仲間に恵まれたから。ラグビー部は部員が少ないし、みんなでハードな練習を乗り越えるので、連帯感というか何か特別なつながりが生まれるのだと思います」。 それは、あらゆる世代の児童、生徒、学生が1つのキャンパスで過ごすからこそ醸成される、世代を超えた一体感とも似ている。 玉川のラグビー部には小学3年生から入部でき、小学生から大学生まで全学年が1つのグラウンドで練習することも多い。あどけない少年ラガーマンと大学生ラガーマンが一緒にグラウンドを走る光景を目にすることもしばしば。中学ラグビー部コーチの小川泰由教諭は「後輩の面倒を見ることは玉川っ子たちにとっては当然のこと」とうなずく。 高校ラグビー部のコーチを務める中里孝男教諭は中学から玉川のラグビー部で育った。[ラグビー部]Club Activities 2010世代を超え受け継がれた伝統、花開くチームの力でトライを決めろ小川泰由 教諭、中学ラグビー部コーチ(写真左)中里孝男 教諭、高校ラグビー部コーチ(写真中央)清水光一 さん 2010年度高校キャプテン(写真右)文=林愛子 写真=神ノ川智早(p14)14vol.01

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