全人2017特別号
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 2017年1月に全米最古の歴史を誇る大学合唱団、ハーバード・グリークラブの公演が行われました。1967年にも玉川学園主催の公演がありましたが、当時は学園内にコンサートホールがなく、新宿厚生年金会館で開催することに。その際に小原國芳先生は「次に玉川へいらっしゃる時にはコンサートホールを用意しておきます」と約束。昨年University Concert Hall 2016が完成したことで、半世紀の時を経てその約束が実現できました。公演ではハーバード・グリークラブによる合唱の他、玉川大学芸術学部の玉川太鼓&舞踊チームのパフォーマンスがお返しに披露されました。 「デュオ・カサド」として音楽活動を精力的に行ってきた、チェリストのガスパール・カサドと妻でピアニストの原智恵子。教育博物館では原智恵子関係者とのご縁から寄贈された音楽活動の資料「カサド・原コレクション」の整理、調査を進めています。 2016年4月より利用を開始した「ELF Study Hall 2015」。グローバル人材に欠かせない、「国際共通語としての英語」の運用能力向上をめざした英語教育ELF(English as a Lingua Franca)プログラムを展開する場です。少人数クラスやグループ学修に適した教室、アクティブ・ラーニング・ゾーン、セルフ・スタディ・ゾーン、ラウンジなどを設置。空間演出には芸術学部の学生も参加し、世界の五大陸をイメージした赤・青・緑・黄・黒の5色のコンセプトカラーでフロアが構成され、新しい英語教育にふさわしい施設になっています。 一方、同年10月より利用を開始した「University Hall 2016」。旧・玉川学園講堂がリニューアルされ新たな学園の歴史を刻むホールとして誕生しました。舞台正面の壁を4度傾けて音が広範囲に広がり、ホール全体に良い音が響きわたるよう天井の形状を工夫しています。現在、それによって良い響きと共に、生き生きとした演奏が繰り広げられています。また、レッスン室やオーケストラの練習ができる小ホールを備え、教室や学生ラウンジ、1人でも大勢でも勉学に活用できるハイカウンターやブースなどを設け、玉川の音楽教育の新たな象徴として、技の向上や披露の場に役立てています。14│全人特別号教育・研究トピックス――②大 学玉川-Harvard Glee Club 音楽交流 201750年の時を経て國芳先生との約束が実現。ハーバード・グリークラブによる公演。ELF Study Hall 2015とUniversity Concert Hall 2016の利用状況大 学「学びの質」を保証する充実した施設、英語教育や音楽教育の拠点を新たに整備。大 学カサド・原コレクション教育博物館所蔵の「カサド・原コレクション」、特別展やシンポジウム等で魅力を発信。玉川×ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団員教育プログラム20172017年11月23日~ 25日に開催されるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の日本公演に合わせ、アマデウス・ホィトリング氏をはじめとする楽団員4名が来園し、「芸術で探検 (Exploring within the Arts)」をテーマとした教育プログラム2017を実施予定。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団員との教育交流は1998年からずっと続いています。

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