ZENJIN 2019 特別号
13/26

全人特別号│13「チャレンジバイチョイス」と、互いを尊重し認め合う「フルバリュー」という二つの考え方を大切にしています。自分の役割を認識し、協力しながら目標を目指すことに意義があります。課題を乗り越えるにつれ、篠山さんらも「僕の腕につかまって」「支えるから大丈夫」と、自然に声をかけ合っていました。 チャレンジを終え、無事に地上に降りた篠山さんは、「めちゃくちゃ楽しかった。でも怖かったので、すごく叫んだし、笑いました。言葉で支え合う以上にフィジカルでの対話が生きましたね」と興奮冷めやらない様子。「落ちそうで怖いけど、みんなと一緒だと堪えられる。この絶妙のバランスが隠し味なんです」と川本准教授。永井指導員は、「コースを進むにつれて、自然と信頼関係が生まれてくるんです」と話します。「楽しかった、おもしろかった、だけでなく、この体験で得た学びを日常生活にどう活かしていくかが大事」と村井准教授は強調しました。 篠山さんは、「新コースを体験して、ふと思い出したのが、正門の石碑に刻まれた、小原國芳先生の『人生の最も苦しい いやな 辛い 損な場面を 真っ先きに微笑を以って担当せよ』という言葉。卒業後も自分の人生の一つの課題だなと、覚えていたけれど、簡単にできることではありません。でも、今回の体験では、僕が落ちそうになるリスクがあったなかで、仲間が支えてくれたことにより、全員で乗り越えてゴールできたことは、石碑の言葉に通じる部分があると思う」と語り、その場にいた全員がうなづきました。 テレビの中と変わらず、明るく一生懸命な姿が印象的な篠山さん。「相手を信頼し支え合うことの大切さを、この凝縮された体験から学びました」と笑顔が弾けました。■ Tamagawa Adventure Program│玉川大学のアドベンチャー教育⬆左から 川本准教授、永井指導員、篠山さん、松下さん、村井准教授、小林さん篠山輝信さんのTAP体験の様子が掲載されました。2019年3月特別号 掲載篠山輝信さん俳優。玉川学園で小学部2年生から学ぶ。玉川大学芸術学部卒。舞台、映画、TV他で幅広く活躍中。PROFILE撮影:末永裕樹(文藝春秋)

元のページ  ../index.html#13

このブックを見る