ZENJIN 2019 特別号
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業大臣賞受賞を果たしました。今大会を通じて海外チームとも交流を深めた児童・生徒たち。今後は他のロボット大会やSSHの発表会などでも、成果を披露していきます。 2018年10月29日から2019年1月27日まで、明治150年を記念して、玉川大学教育博物館で企画展「明治の教育と博物学―こどもたちが学び楽しんだ、自然をめぐるモノづくし―」が開催されました。博物学は現在のように科学分野が分化する前の自然物研究の総称。東洋には古くから薬用植物を探究する本草学という学問が存在しましたが、明治以降の近代学校制度に取り入れられた博物学は「理科」という科目として学ばれるようになりました。そうした過程を、この企画展では教育用の絵図、教科書、掛図といった約270点の所蔵資料を使って紹介しています。江戸時代に盛んになった本草学から博物学、そして理科へという、日本における自然科学の流れがよくわかる展覧会として好評を博しました。  1980年代より量子情報の学問的基盤となる数学理論で成果を上げてきた玉川大学。量子情報科学研究所では、2014年より車の自動運転などに応用可能な量子レーダーカメラの開発が始まり、量子物理の国際会議などでも発表されました。そして2016年からはその光源の開発に着手。学内の数理理論研究者の協力の下で開発が進められています。この研究が進展すれば、全天候型の自動運転用センサーの画期的な性能改善が期待できます。 2018年7月23日、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が推進している「さくらサイエンスプランハイスクールプログラム」の一環として、中国、ラオス、コロンビアの高校生32名が玉川学園を訪れました。これは海外の青少年を日本の教育機関へ招き、科学技術に触れることで各国の発展に貢献してもらうことを目的としています。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けている玉川学園は、ラウンドスクエア実行委員やSSHの課題研究を行っている生徒がプログラム作りにも参加しました。玉川学園を訪問した海外の高校生たちは植物工場研究施設「Future Sci Tech Lab」と「Sci Tech Farm(LED農園®)」を見学後、高学年校舎でのアクティビティやサイテックセンターでの実験に挑戦。この機会を通して玉川学園の生徒たちも、各国の同世代との交流を深めることや、プログラムの企画・運営など、多くを学ぶことができました。 経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が「人間とロボットが共生し協働する世界の実現」を目指して10月17日~21日に行われた「World Robot Summit 2018」。今回は23か国から126チームが参加した国際的な大会となり、玉川学園からはサイエンスクラブの児童生徒5名がチームで参加。ゴミを捨てたいときにリモコンでロボットを呼び寄せることができ、ゴミを渡すとゴミ箱まで捨てに行ってくれるというアイデアで出場し、6か国15チームが参加したジュニア競技のホームロボットチャレンジ部門で優勝・経済産■ Educational and Research Topics│教育・研究トピックス――❷照射光光アンテナ米国空軍研究所、陸軍研究所、MIT,メリーランド大学などが開発中微弱反射光全人特別号│21量子レーダーカメラさくらサイエンスプランハイスクールプログラム海外の同世代を招くにあたって、生徒自身がプログラムを立案。教育博物館企画展「明治の教育と博物学」江戸から現代に続く科学教育の系譜。教育博物館だからこそ実現した内容。教育博物館量子レーダーカメラ自動運転のレベルを大きく変える量子レーダーカメラの開発が進行中。研究所World Robot Summit 2018サイエンスクラブの生徒たちが経済産業大臣賞を受賞。K-12K-12

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