ZENJIN 2019 特別号
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08│全人特別号 創立100周年に向け、伝統を残しつつも変貌を遂げる玉川学園のキャンパス。中でも「ELF Study Hall 2015」や「University Concert Hall 2016」、「SCIENCE HALL」などを擁するエリアは、多くの新施設が建ち並び、これからの玉川教育を象徴するエリアとなっています。かつてりんどう食堂のあった場所に新たに建設されるのが、「STREAM Hall 2019」です。“異分野融合の学びを育む場”をコンセプトに、玉川独自の「ESTEAM教育」の拠点として建設が進められています。「ESTEAM教育」とは、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics)を統合的に教える「STEM教育」に、芸術(Arts)、ELF(English as a Lingua Franca:共通語としての英語)を融合したもの。「STREAM Hall 2019」では工学部、農学部、芸術学部の学生が学ぶことになりますが、「工・農・芸融合価値創出プロジェクト授業」のような学部融合型の授業も数多く開講されます。異分野を同時に学ぶことでより幅広い視点をもち、21世紀を切り拓く革新的な発想力や新たな価値を創造する力を養っていきます。 このESTEAM教育エリアは、2021年の「Consilience Hall 2020」の利用開始で完成となり、将来的には交流の場や広場も整備された「ESTEAM PARK」へと発展していく予定です。 これまでにない教育を推進するため、設備にもさまざまな工夫が施されています。上下階で展開される異分野のアイデアに触れる機会を増やすように、建物中央に特徴的な吹き抜けを設置。またさまざまな発想に触れられるシェアアイデアスペースや、壁全体をホワイトボードにしたディスカッションスペースなども整えました。新しい玉川教育の中核となる建物に省エネにも配慮した最先端の建築設計“ESTEAM教育”を支える「STREAM Hall 2019」異分野融合の学びを推進するため、現在建設中の「STREAM Hall 2019」。完成すれば周辺施設の中核的な存在となり、科学技術と芸術の融合を目指す玉川独自の「ESTEAM教育」の拠点となります。創立100周年を見据えたキャンパスの再整備計画は、間もなく完成を迎えます。ルーバーに刻まれた、全人教育の6つの価値「STREAM Hall 2019」の全体を覆い、外観を特徴付ける金属製のルーバー。デザイン性のみならず、コンピュータシミュレーションによって導き出された日射や自然通風に最適な角度で設置されています。このルーバーには光と風を通す穴がいくつも開けられていますが、この穴は全人教育の6つの価値「真、善、美、聖、健、富」を意味するモールス信号がデザインモチーフになっています。吹き抜けには、未来へ羽ばたく学生の象徴が「STREAM Hall 2019」の吹き抜け部分には、高等部卒業生で芸術家・坂上直哉氏のステンレスを用いた作品「虹にむかって」が設置されます。この作品は長らく羽田空港国内旅客ターミナル 第1旅客ターミナル南ウイングに設置されていましたが、改装に伴い玉川学園に寄贈していただきました。同様に北ウイングに設置されていた「虹にそまって」も、「University Concert Hall 2016」に設置されることに。これからは二つの翼が一対となり、異分野融合を演出します。虹の翼ルーバー「虹にむかって」STREAM Hall 2019 外観パース図「虹にそまって」ルーバーの風を通す穴

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