全人特別号2023
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 2020年1月に始まった新型コロナウイルス感染症の拡大は、ようやく落ち着きをみせ始め、玉川の丘に子供たちの元気な歓声が戻ってきました。 2022年には、3年ぶりとなる外部ホールを利用したK-12音楽祭や、K-12と教職課程受講の大学1年生が揃った体育祭、対面によるコスモス祭、そして第九を合唱する大学音楽祭を開催することができました。 この3年間は、教育活動や学修環境に多くの課題が課せられ、対面とオンラインを融合させたハイブリッド型授業を中心に教育を展開しました。しかし本学では、1998年からK-12で導入した教育ネットワーク「CHaT Net」の普及、2001年から大学内インフラを整備し、学生1人1台の「My PC」を必携してきたことなどが背景にあり、コロナ禍にあっても、高い質で学びを継続することができたと考えています。 今回のパンデミックの経験から、修得主義をさらに一歩進め、教育におけるDX(デジタル化で社会や生活のスタイルが変わること)を推進し、新しい学びと教えの様式を導入・実践する機会と捉え、ICT活用する教育を研究するためのセンターを立ち上げました。ここを拠点にICTがもたらす可能性、ChatGPTなどの生成型AIの教育上の位置づけと課題、健康面への影響など、ワンキャンパスの本学の特徴を活かし、全学校種でのICTを活用した学びを研究し、今後の日本の教育に役立てたいと考えています。 DXを推進するには、エネルギー確保とCO2排出抑制をどのように両立させるか、現代に生きる私たちに突き付けられた課題です。持続可能な都市づくりを目指すスマートシティ構想が国を挙げて進められていますが、教育機関においても、必要とするエネルギー確保のために新たな発電、効率的な電気活用などを推進する「スマートキャンパス」の構想が求められています。 そこで本学では、「TAMAGAWA Smart Campus」と冠して、園児・児童・生徒・学生・保護者・教職員の利便性や安心・安全の向上を、次の3本の柱に基づいて取り組み、推進していきます。学校法人玉川学園理事長玉川大学学長玉川学園学園長小原 芳明02玉川学園理事長メッセージTAMAGAWA UNIVERSITY & ACADEMYコロナ禍を乗り越えて、教育DXをいっそう推進します予測困難な時代にこそ、「全人教育」を礎に、人材育成に邁進します

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