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『全人』2019年1月号 No.834より

2019.02.15

2019年1月号 No.834

家族とはいったいなんでしょうか。互いに支え合う存在、成長を見届ける関係、共同生活を送る人、肉親、血縁関係のある集団……。社会の移り変わりとともに家族の定義は多様化しています。巻頭では自身の家族の歴史を描いたノンフィクションや、家族やご近所との日常を描いたエッセイで知られる作家・写真家の星野博美さんにインタビュー。さらに、子ども社会福祉、昆虫、経済、人工知能といった各分野の最新研究に照らし合わせて、これからの「家族」の問題を考えます。昨年11月に開催された「玉川大学コスモス祭2018」の模様もレポート。「研究エッセイ」では中嶋真美教授が、フィールドワークを通して見つめたタンザニア観光の未来、持続可能な観光のあり方を読み解きます。
表紙写真=岩崎美里

  • もっとも濃い人間関係である家族について、独自の観察眼を光らせ語ってくださった星野博美さん。『コンニャク屋漂流記』『みんな彗星を見ていた』など著書多数

    家族の記憶、物語を共有できるのって家族だけなんですね。『コンニャク屋漂流記』を書くために動きはじめたのが2008年です。親戚のおばあさんのお葬式に外房から親戚たちがたくさん集まって、みんな顔がそっくりで。あぁ、私もこの一族なんだなって。そこで外房からきた漁師の一族がみな品川界隈に住んでいるって随分おかしなことだな、と気がついたのがきっかけです。
    親戚たちもどんどん亡くなっていくし、家族の話って家族以外の誰も知らない。時間切れになる前に、という焦りが一番の動機でした。家族の本当の話は家族しか知らない。たまたま私が書く仕事をしていたので、自分の家族のことは自分の責任でやろうと。

    「家族のなかで生きる意味を問う」星野博美 p4

  • タンザニアでは、多様な部族の伝統や暮らしぶりを見学するカルチュラル・ツーリズムが一大観光産業に。中嶋教授は現地で観光の可能性や影響を調査している

    自分で接点を持っているという実感は大きな動機になり得る。少なくとも私自身は研究を通じて、何の関わりもなかったタンザニアを第二の故郷と思えるようになり、そこにある問題を見過ごすことができなくなりました。旅は、ゼロからイチを生み出す力を持っているのです。
    旅をすることで未知のものに通じる道や何かしらの繋がりが生まれると、そこに「思いを馳せる」ことができるようになります。これが「思いやり」ということであり、「関係ないから知らない」と言えなくなる仕掛けが作れるのではないかと考えています。経験から言えることが全てではありませんが「旅」にはそういう力があると、やはり声を大にして言いたい。

    研究エッセイ「タンザニア観光の未来」中嶋真美 p24

目次

  • [特集]家族のかたち
    interview
     家族のなかで生きる意味を問う 作家 写真家 星野博美
    最新研究から考える、家族のかたち
     「重要な他者として問題・課題を発見する」 教育学部 渋谷行成
     「家族が育んだハチの高度な能力」 農学部 小野正人
     「経済の原点は家族を支える家計運営」 経営学部 喜治 都
     「人工知能は家族を支える賢者の存在に」 工学部 大森隆司
    海外の生徒を家族に迎えるホストファミリー体験
    ともに学ぶ 三位一体の教育の実践
    故きを温ねて 63 「二十四時間敎育を理想」…白柳弘幸
  • TAMAGAWA GAKUEN NEWS
  • 玉川大学コスモス祭2018
  • 研究エッセイ
    タンザニア観光の未来…中嶋真美
  • 玉川発見伝 18
    キウイフルーツ…モリナガ・ヨウ
  • Teaching @ Tamagawa 4
    Building Bridges Between Divisions…Ericka Hendrix
  • キャリアナビゲーション ’18
    鶴見製紙株式会社 三枝大輔さん+就活Q&A
  • 学園日誌…小原芳明
  • Book Review 164 『味のプロレス 闘魂編』…杉山倫也
  • 教育博物館館蔵資料紹介 316 「春野七草考」…柿﨑博孝
  • 玉川の仲間たち 「アボカド」…水野宗衛

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