『全人』2019年4月号 No.837より
2019年4月号 No.837
グローバルな課題に取り組み、解決へと導く人材が求められています。「国際機関へキャリア選択する全人的リーダーの育成」を掲げ、2014年に文部科学省からスーパーグローバルハイスクール(SGH)の指定を受けた玉川学園。創立以来の国際教育を礎としたSGHプログラムとその成果を特集します。グローバルキャリア講座で招かれた世界で活躍する講師陣から生徒に向けたメッセージも抄録。在校生と卒業生、教員の声とともに5年間の歩みを振り返ります。「EDUCATION REPORT」はSGH SSH生徒研究発表会。生徒たちの主体的な学びの成果を紹介しています。「行事報告」は4年生の中学年訪問。案内を任された5年生との学年を超えた交流を取り上げます。
表紙写真=岩崎美里
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SGHでがんばっていた卒業生が大学で国際関係を専門に学んだり、海外ボランティアに挑戦したりする事例を把握しており、成果を感じています。5年間の研究開発課題は「国際機関へキャリア選択する全人的リーダーの育成」。10年、20年後にそこで活躍する卒業生が出てくればと思います。
玉川には創立以来、国際教育の素地があります。SGHはそれを強固にし、生徒、教員、大学を含め玉川全体でグローバルな視野を持つきっかけになったのではないでしょうか。
SGHで実践したアクティビティ集を今年、玉川大学出版部から刊行予定です。成果はESD(持続可能な開発のための教育)からSDGs(持続可能な開発目標)のカリキュラム開発に必ずつながるはずです。「生徒・教員・社会の変化を実感した5年間の活動」硤合宗隆 p4
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2018年度から現在の学校で勤務し、1年生を担任しています。一斉授業が基本なので、1人をゆっくり見ることはなかなかむずかしいです。でも各人に合った方法で学んでほしい気持ちに変わりはありません。例えば文字を見て音に変える「デコーディング」 に時間を要する児童は、音読がスムーズにできません。それでも指で字をなぞりながら読むと読みやすくなる。だから背筋を伸ばして教科書を立てて行う「1の読み方」 と、指でなぞって読む「2の読み方」 を自由に選べるようにしています。安全と健康を害したり、周囲に迷惑をかけたりするのでなければ、学び方の選択肢は自宅学習を含めてできるだけ多くあるべきだと考えています。
生涯学べ 58 和田幸江 神奈川県大磯町立大磯小学校教諭 p24
目次
- [特集]SGHの歩み
SGHの5年間
【グローバルキャリア講座】講師メッセージ抄録
講演抄録 社会と人を深く理解して途上国の成長を支援する…園部哲史
SGHで取り組んだ授業とプロジェクト
生徒・卒業生インタビュー
11年 ヴェムリ ハルシュ 上智大学3年 本杉佳子
教員が語る玉川のSGH
故きを温ねて 66 「ホントの姿を知りたい爲に行くのだ」…白柳弘幸
EDUCATION REPORT SGH SSH生徒研究発表会 - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 行事報告
4年生児童の中学年訪問…中島敏博 - 生涯学べ 58
和田幸江 神奈川県大磯町立大磯小学校教諭 - 数字でみる玉川 6
K‐12 海外生徒受入数 - 教育探訪 6
寮の教育効果…中西 茂 - 玉川玉手箱 20
街の鼓動をさがして…神谷 渉 - 今月の一労作 51
河川の研究における水路の製作 - キャリアナビゲーション ’18
シャングリ・ラ ホテル 東京 木村勇介さん+就活Q&A - 学園日誌…小原芳明
- Book Review 167 『ボクの音楽武者修行』…土屋和彦
- 教育博物館館蔵資料紹介 319 「春が來た(一)櫻の花」…柿﨑博孝
- 玉川の仲間たち 「マツオウジ」…石﨑孝之