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『全人』2020年4月号 No.848より

2020.05.15

2020年4月号 No.848

“子供に慕われ 親たちに敬われ 同僚に愛せられ 校長に信ぜられよ”
―創立者小原國芳が唱えた「玉川教師訓」は、本学が取り組む教員養成の共通目標です。教師を志し、夢を叶えた卒業生は総勢5,295名。今回は保育士、小・中学校教員の4名に大学での学びや仕事への思いなどをうかがいました。哲学者・教育学者の苫野一徳氏による寄稿、教師教育リサーチセンターの実践なども紹介しています。「研究エッセイ」では、教育学部の朝日公哉准教授が創立以来歌い継がれる玉川学園校歌が誕生するまでの経緯とその変遷について探ります。
表紙写真=岩崎美里

  • 特集では哲学者・教育学者の苫野一徳准教授による寄稿とあわせ、本学卒業生の教員4名を紹介。写真はさいたま市立原山保育園の保育士、渡邉千尋さん(2015年教育学部乳幼児発達学科卒業)

    2014年に、熊本大学教育学部に赴任しました。そこでわたしは、大変なショックを受けることになりました。
    多くの学生たちが、空気を読み合い、間違いを恐れ、自分の意見を言い合うことができずにいたのです。いや、そもそも自分の意見を持っていないように見える学生たちさえ、大勢いました。
    議論を始めたら朝まで止まらない哲学仲間たちと共に生活してきたわたしにとって、それは途方に暮れる経験でした。こんな状態で、意義深い授業が果たしてできるのだろうか、と。
    しかし同時に、こうも感じていました。
    教育学部の学生たちは、ある意味では学校教育に最も順応してきた若者たちです。だから問題は、学生たちにあるのでは決してない。むしろ、自分たちで問いを立て、その答えを求めて議論や探究をする機会を十分に保障してこなかった、これまでの学校教育のシステムにこそあるのだと。

    【寄稿】「探究者」としての教師とその卵たち
    哲学者・教育学者 熊本大学教育学部准教授
    苫野一徳 p4

  • 「玉川学園校歌」の作詞者田尾一一(かずいち/左)と、作曲者の岡本敏明(右)。1960年には指揮者・作曲家の近衛秀麿によりオーケストレーション(管弦楽編曲)が施され、現在の形になった

    岡本は「音楽の生活化」を唱えていましたが、1966(昭和41)年頃からは、「生活音楽」という表現が頻繁に使われるようになりました。岡本自身、合唱団の定期演奏会プログラムで「生活音楽は玉川在任中に育て上げた」と表現しています。このことは、「音楽の生活化」という理念が玉川の生活に根付いたことを意味します。
    「生活音楽」の確立に欠かせないのが教材の力です。「伴奏がなければ歌がはじまらないようでは、音楽の生活化はいつまでたっても望まれない」(岡本)のです。
    日常で歌う校歌が、伴奏付きの斉唱から伴奏なしで成立する混声四部合唱に変わったことは、岡本の理念から考えれば必然でした。現在も中・高学年の朝会ではア・カペラで校歌が歌われています。

    研究エッセイ「玉川学園校歌の変遷に表れる『生活音楽』の精神」
    朝日公哉 p22

目次

  • [特集]学び続ける教師
    【寄稿】「探究者」としての教師とその卵たち…苫野一徳
    さいたま市立原山保育園 渡邉千尋【教育学部乳幼児発達学科2015年卒業】
    横浜市立柏尾小学校 吉田和人【教育学部教育学科2008年卒業】
    “教員養成の玉川”で学ぶ
    厚木市立南毛利中学校 加藤千春【工学部マネジメントサイエンス学科2019年卒業】
    町田市立七国山小学校(特別支援学級) 星野禎之【文学部教育学科1987年卒業】
    教育探訪【番外編】 学校教育の先にある社会…中西 茂
    データが示す教員養成の成果
    故きを温ねて 77 「26歳青年國芳、学級担任となる」…白柳弘幸
  • TAMAGAWA GAKUEN NEWS
  • 行事報告
    STREAM Hall 2019 竣功式…安倍尚樹
  • 研究エッセイ
    校歌の変遷に表れる「生活音楽」の精神…朝日公哉
  • 数字でみる玉川 11
    玉川学園在籍者数
  • 今月の一労作 56
    玉川学園展実行委員会(5‐8年)
  • 玉川玉発見伝 25
    屋内プール Part2…モリナガ・ヨウ
  • Teaching @ Tamagawa 11
    Community matters…Quincy Kameda
  • キャリアナビゲーション ’19
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  • 教育博物館館蔵資料紹介 330 「ラジオ體操」…菅野和郎
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