『全人』2020年12月号 No.855より
2020年12月号 No.855
新型コロナウイルス感染症の拡大により、誰もが経験したことのなかった1年となりました。巻頭の「遠隔授業の実践」特集では、玉川学園・玉川大学の2020年度春学期の取り組みを振り返ります。感染予防対策がとられた上で10月12日に実施された伝統行事「第92回体育祭」は、児童・生徒・学生の作文と写真で紹介。「EDUCATION REPORT」では、秋学期から利用開始となった新校舎のSTREAM Hall 2019(2020年春完成)で展開される授業の模様を報告します。
表紙写真=岩崎美里
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コロナ禍は遠隔教育の難しさと、組織間のさまざまな問題を浮き彫りにしました。教員間、教職員間、教員学生間の意思疎通の難しさ、また、多様性を維持しながらも、方向を整える重要性などです。春学期によく聞かれた「課題が多い」という声は、このような問題を上手くハンドリング出来なかった帰結ではと思います。
US科目と学部別に実施された2つの授業評価アンケートには、辛辣なものも含め多くの声が寄せられました。しかし、学生の満足度は、予想以上に高いものでした。一時は途方にくれながらも、質の向上を考えた教員の講義方法と職員の教育環境提供の知恵と工夫への評価かもしれません。しかし、秋学期に向けた教職員への組織的なフィードバックは秋学期の開始前に完了するべきでした。遠隔授業の実践 農学部 肥塚信也教授
「学生の学びを最優先に、真摯に声に向き合う」 p6 -
「複合領域研究210(工農芸融合価値創出プロジェクト)」を履修する学生が「アカデミックスクエア」に集まり、小酒井正和教授によるガイダンスに耳を傾けました。学生の所属は、他の授業と異なり、工学部のみならず、農学部、芸術学部と多様です。異分野融合の拠点であるSTREAM Hall 2019にふさわしいこの授業のテーマは、「新しい価値創造につながる製品・サービスの持続的な成長の方策を提案せよ」。学生は今後、遠隔授業で協同し、社会に貢献できる価値の創出をめざします。
感染症拡大防止という制約がある中でも、新たな校舎を活用した学びが今後も展開されます。EDUCATION REPORT
STREAM Hall 2019、利用開始 p22
目次
- [特集]遠隔授業の実践
University
データで見る玉川大学2020春学期の授業
全8学部の教員による実践報告
文学部 髙城宏行
農学部 肥塚信也
工学部 田中昂文
経営学部 石戸 修
教育学部 杉山倫也
芸術学部 長 裕二
リベラルアーツ学部 永井悦子
観光学部 小林 等
Students’ Voices
年表で振り返る玉川のICT環境整備
学内の感染症対策
K-12
遠隔教育の開始から現在まで
故きを温ねて 84
「運命は内からも働く。自己の運命の開拓者であってくれ」…白柳弘幸 - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 玉川学園・玉川大学 第92回体育祭
- EDUCATION REPORT
STREAM Hall 2019、利用開始 - 生涯学べ 66
川上夕貴 町田市立鶴川第四小学校教諭 - K-12 海外交流校レポート 3 アメリカ ハーカー校
- Teaching @ Tamagawa 17
Physical Education : More than Meets the Eye…Carlos Peña - 玉川発見伝 28 中学年校舎 Art Lab…モリナガ・ヨウ
- 教育探訪 15 FDは誰のために…中西 茂
- キャリアナビゲーション’20
株式会社あんちゃんふぁーむ 安崎慶太さん+就活メッセージ - 学園日誌 小原芳明
- Book Review 185 『庭先でつくるトロピカルフルーツ』…井上広大
- 教育博物館館蔵資料紹介 337 「燃えざるイバラの中の聖母」…柿﨑博孝
- 玉川の仲間たち 「オオアオサギ」…南 佳典