SDGsへの取り組み

学校教育施設で初めてキャンパス内で使用するガスにカーボンニュートラル都市ガスを採用。温室効果ガスの削減に貢献

2021.05.13

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気候変動問題が深刻化し、パリ協定に代表される「脱炭素化」への世界的な動きが活発化しています。2020年10月に、我が国としての2050年カーボンニュートラル達成に関する目標が定められるなど、国内においてもその動きが活発化しており、各団体が具体的な取り組みを検討しています。このカーボンニュートラルとは、地球温暖化の原因とされているCOやメタンなどの温室効果ガス排出量を、森林吸収や排出量取引などで吸収される量と差し引いてゼロにするという取り組みです。
この気候変動問題に対する施策の一つである、カーボンニュートラル達成に向けて、学校法人玉川学園は、2021年2月2日からキャンパス内における使用エネルギーの一つである天然ガスをすべて、東京ガス株式会社が供給するカーボンニュートラル都市ガス(以下CNL)に切り替えました。今回導入したこの都市ガスは、天然ガス採掘から燃焼に至るまでの工程で発生する温室効果ガスとCO2クレジットで相殺する(カーボンオフセット)仕組みを採用しています。CNLで活用するCOクレジットは、クレジット創出国での様々なSDGsの目標達成に寄与するプロジェクトから創出されています。その内容は生物の多様性の保護を中心に、現地の雇用創出や学校教育支援にも波及しています。
具体的な取り組みとしては主に3つの地域で展開されています。ペルーでの森林保全による生物多様性保護プロジェクトでは、160万ヘクタールの危機に瀕している森林の保護を中心に、28種の生物の保護、716の雇用支援(うち30%は女性の雇用)24の持続可能な事業の創出・支援、フェアトレードのオーガニックココアやコーヒーなど持続可能な商品開発、6つの学校教育環境を改善することが行われています。インドネシア泥炭地での自然保護プロジェクトでは、15万ヘクタールの泥炭湿地林の保護を中心に、5種の重要な絶滅危惧種・8種の絶滅危惧種、31の危急種の生息地の保護が行われています。このプロジェクトエリアでは34の村と協力し500人の雇用創出に貢献しています。中国での植林プロジェクトでは、3600ヘクタールの土地に植林し、30種の保護価値が高い生物の保護、700種の植物や昆虫の保護が行われています。それらの関連事業で15000職の創出に貢献しています。

学校法人玉川学園は、教育理念である12の教育信条の一つに「自然の尊重」を掲げ、創立以来、自然から学ぶこと、自然を守る教育を大切にしてきました。2000年には「玉川っ子の詩:POEM」を標語に教育環境の維持、改善を進めるための取り組みを教育活動として展開し、同年に総合学園では世界初となるISO14001の認証を取得しました。創立以来、「地球はわれらの故郷なり」という広い視野と気概を持った国際人の育成に取り組んできており、このような活動に貢献できるカーボンニュートラル都市ガスの導入を更なる挑戦のきっかけとして、これからも教育活動に邁進してまいります。

  • Preserving Our Environment Moveという、玉川学園の教育環境を維持し、改善していく試みであり、自然と人工の恵みを享受できる学校環境の在り方を問い続けていくための標語です。

なお、2021年3月9日には、東京ガス株式会社を中心として、カーボンニュートラル都市ガスを導入している事業者のコンソーシアムであるCNLバイヤーズアライアンスを共同で設立しました。このアライアンスは、持続可能な社会の実現に向けて、CNLの普及拡大とその利用価値向上の実現をめざして設立されたもので、学校法人玉川学園もその一員としてCNLを通じた持続可能な社会の醸成にむけ取り組みを開始します。

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