SDGsへの取り組み

SDGsを意識した校舎・施設「STREAM Hall 2019」
-異分野融合の学びを育むSTREAM Styleの教育の推進拠点-

2021.05.13

  • 大学
  • 質の高い教育をみんなに 4. 質の高い教育をみんなに
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「STREAM Hall 2019」は、新時代への教育の在り方を見据えた「ESTEAM教育」の拠点として2020年の春に運用を開始しています。
「ESTEAM教育」とは、科学(Science)、技術 (Technology)、工学(Engineering)、芸術・文化(Arts)、数学 (Mathematics)を分野横断的に学ぶ「STEAM教育」に“コミュニケーション”の手段としてELFを加えた本学独自の教育です。STREAM Hall 2019は「STEAM」の5要素にロボット(Robotics)を加えた、新しい価値創造を推進する「STREAM Style」の教育を実践する場として、その中核を担います。

  • ELF :English as a Lingua Franca:共通語としての英語

館内は実験室やプロジェクト室を学部の枠を超えて関連分野ごとに配置し、各部屋をガラス張りで「見える化」しています。 自由な発想で利用できるオープンスペースが各所にあり、従来の講義型校舎とは全く違う学修環境で、知的好奇心や創造力を大いに刺激します。 他にも誰でも利用できるモノづくりの拠点「メーカーズフロア」やAIやロボットの働きを体験できる「ロボットラボ」などが設けられ、すべての学生がイノベーションを実践できる場となっています。

STREAM Hall 2019は、Society 5.0時代を担う人材育成の場として、環境への配慮はもちろんのこと、SDGsを意識して建設しました。

放射空調

環境向上を意識し、快適性と省エネルギー性を両立した、放射空調システムを採用。

間伐材の再利用/室内緑化

学内の間伐材を什器や空間デザインに再利用しています。室内緑化のスペースを設け、学生が自ら植物を育てることで、空気浄化、ストレスの緩和など、学修効果向上を図ります。

節水型衛生器具の採用

節水型衛生器具を採用することで水資源の有効活用を図っています。

自然通風

吹き抜け空間(ステップボイド)とトップライトを利用し、建物全体の自然通風を年間通して促進。
コンピューターシュミレーションの利用により、トップライトを南西に8度傾かせました。これにより、日射熱取得量が15%削減されます。

活動の「誘発」と「見える化」

学部を越えた横断的な学修を促進させるため、ステップボイド周辺にオープンスペースを設置。階段の踊り場にはシェアアイデアスペースを設け、上下階より活動が見えるよう工夫されています。また実験室・教室の間仕切りにはガラスを用い、室内の活動が見えるよう、配慮されています。さらに1階のメーカーズフロアとオープンスペースは交流の場となるよう、パブリック性を高く、活動しやすい空間環境を整備しています。

免振構造

免震構造を採用することにより、建物の安全性を向上させます。学生の安全を確保するとともに、教育研究活動の継続性にも配慮しています。

トップライトと地中熱を利用して夏でも冬でも効果的な空調を実現した省エネ設計を導入。学修や研究活動のための快適な環境を保ちながら、一般の理工系大学の校舎に比べて約30%の一次エネルギー使用量の削減を実現。こうした設計により2019年「CASBEE」(建築環境総合性能評価システム)で最上級のSランクを獲得しました。

本学は、「SCIENCE HALL(大学6号館)」、「ELF Study Hall 2015」、「University Concert Hall 2016」、「STREAM Hall 2019」に加え、2021年春から運用開始した新校舎「Consilience Hall 2020」の5つの施設を「ESTEAMエリア」として、2008年から整備に取り組んで参りました。
これらの異分野融合から生み出されるイノベーションは、玉川の開拓者精神そのものであり、コンセプトでもあります。「ESTEAMエリア」では、“創造”のために“構想”を立て、“実現”に向けて各学部が知恵を出し合い、刺激し合いながら、新しい価値を創出し、イノベーションへと導く教育をめざします。
学生たちにとって、この場で得られる異分野融合の学修を通した経験は、Society 5.0時代の人材育成において最も必要不可欠であり、彼らの活躍は必ずや社会貢献へとつながっていくでしょう。

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