農学研究科

農学研究科は、1977年に修士課程、1979年には博士課程が設置され、40年の歴史を持っています。資源生物学一専攻の小さな所帯ながらも、応用植物科学、生理学・生化学、応用動物昆虫科学、微生物科学、食料科学、生態系科学の6分野を擁し、その教育研究の目的を、生物の諸機能を生物学的および化学的に解明し、資源生物として改善、生産性の向上を図ることし、いまだ未利用の生物資源や新しい機能の開発・応用ができる研究者、技術者の養成を目指しています。また、農学のフィールドはヒトと生命、そして地球環境という壮大なテーマに開かれているとの認識に立ち、生命、健康、食糧、エネルギー問題など山積する課題の解決者、またその際、生物資源と環境動態の知識に裏打ちされた「地球共生系」の考えを重視、リサイクルや地球環境の保全に配慮し、先進のバイオテクノロジーに対しても、倫理観のある人材の育成に努めています。

農学研究科には、資源生物学専攻(修士課程)と資源生物学専攻(博士課後期)がある

2009年には農学研究科の全ての研究室が、大学6号館(SCIENCE HALL, 写真)に移転しました。また、2010年には最先端科学技術研究の新たな施設(Future Sci Tech Lab)が完成、宇宙空間での作物の栽培をも視野に入れた最新型LEDによる植物工場での研究が、学術研究所との更なるコラボレーションによって進められています。

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

農学研究科では、私たちの食料や生活の資源としての生物、生命現象に深く興味を持ち、大学院で学んだ知識と技能を社会に還元する意欲を持った学生の入学を望みます。修士課程では学士課程で修得した知識と技能を基盤として、博士課程後期においては、修士課程で身につけた高度な専門性を活かした主体的な研究姿勢と飽くなき探求心を継続できる態度が求められます。

修士課程

専門知識や外国語(英語)を含む理科系大学卒業レベルの学士力を有し、かつ知的好奇心が旺盛で、研究意欲にあふれる学生を望みます。教育職員専修免許状(理科あるいは農業)取得を目指す学生も歓迎します。

博士課程後期

理系の修士課程修了相当の専門知識と実験技能ならびに対象研究分野の英語による学術論文を理解する能力を有していることを求めます。研究者または高度専門技術者として、新しい分野の研究開発に自立して取り組む意欲と態度を備え、国際社会での活躍を夢見る人材を望みます。

入学者選抜に関する評価基準

修士課程、博士課程後期ともに、玉川大学大学院【人材養成等教育研究に係る目的】に記述した目的に合致する人材を、以下の方法と基準で選抜します。

入学者選抜方法

  1. 入学試験は次のいずれかの方法により実施します。
    1. 学内推薦入試(成績基準があります)
    2. 一般入試
  2. 入学者選抜の評価項目は原則的に以下によります。評価基準については、理系の学士学位相当(修士課程)、理系の修士学位取得相当(博士課程後期)の学力と入学を希望する研究分野の専門知識の修得状況によります。
    1. 学内推薦入試
      • 1)
        書類審査(主に、知識・技能等を評価)
      • 2)
        面接(主に、主体性、協働的態度、表現・説明力等を評価)
    2. 一般入試
      • 1)
        書類審査(主に、知識・技能等を評価)
      • 2)
        学力試験(主に、英語力、思考力、専門知識等を評価)
      • 3)
        面接・口頭試問(主に、主体性、協働的態度、表現・説明力等を評価)

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

修士課程

資源生物学に関する深い専門知識を得るためのコースワークを整備します。また、高度な実験技術と問題解決能力を身につけるための実験研究課題に取り組み、研究成果を修士論文として提出、発表することを義務づけます。さらに、大学院共通科目として研究倫理、英語によるプレゼンテーション科目などを提供します。
科学研究の報告文を英語で書くための科目『科学英語表現』は必修とします。
教育職員専修免許状(理科、農業)取得を目指す学生は、教育内容・方法学研究、教育制度学研究、教育実践研究など中等教育機関の現場で求められる幅広い知識を身につけるための講義科目を履修することができます。
このほかに、TA、RAとして教育や研究の業務補助を担う機会を提供します。
課程在学中に少なくとも1回は研究成果の内容を学会発表し、学外の第三者からの客観的評価参考にしつつ、自身の研究の位置づけを確認する機会を主体的にもつことを推奨します。

博士課程後期

国際的に活躍することのできる、より高度な研究能力と問題解決能力を身につけられる特別研究科目を提供し、各自の研究課題にさらに深く取り組む環境を整えます。研究指導教員以外の博士課程後期担当教員による実験指導などをあわせて受ける機会もあり、広い研究視野を生かして新しい発想が生まれることを期待します。
3年次に博士論文予備的審査会を実施し、博士論文執筆作成に導きます。
国際学会での発表、英語による学術論文の投稿等の学術発表を奨励します。なお、英語による学術論文1編以上が予備的審査会までに学術雑誌に受理されていることが博士論文提出の条件となり、その目標に到達するための研究指導が提供されます。

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

修士課程

農学研究科は、学修成果を以下の項目で評価し、本学が定める基準を満たした人に対して、修士(農学)の学位を授与する。

  • 論理的思考過程を経て、物事の結論を導くことができる能力を備えている。
  • 自然科学を深く理解し、技術者、研究者、教員に必要な専門知識を備えている。
  • 技術者、研究者、教員に必要なコミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、また科学英語の基本を備え、英語による文章表現ができる能力を備えている。
  • リサイクルや地球環境の保全に配慮し、また、バイオテクノロジーの利用に関して、正しい倫理観を備えている。
  • 教育職員専修免許状(理科、農業)取得者については、中等教育機関の現場で求められる高度な知識と技能ならびに高い科目運営能力と教材開発能力を備え、時代を担うリーダーを育成できる能力を備えている。

学位審査の基準

  1. 所定の単位修得認定
  2. 修士学位論文の提出(英文要旨を含む)
  3. 主査および副査による当該論文の審査
  4. 修士論文審査会での口頭発表(発表20分間、質疑応答10分間)
  5. 農学研究科会で総合的判定

博士課程後期

農学研究科は、学修成果を以下の項目で評価し、本学が定める基準を満たした人に対して、博士(農学)の学位を授与する。

  • 国際的に活躍する技術者、研究者として、あるいは大学教員として自立する準備ができている。極めて高度な知識と新たな分野を創造できる能力を備えている。
  • 国際的に活躍できる英語によるコミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、また、英語科学論文を書く能力を備えている。
  • 研究指導教員とは異なる教員との交流も行い、幅の広い研究経験を持つことが好ましい。

学位審査の基準

  1. 所定の単位修得(見込)認定
  2. 予備的検討会において、博士論文提出条件である「研究内容の全部あるいは一部が査読のある英文学術論文(1編以上)に第一著者として受理(掲載見込)」され、かつ博士論文の内容に論理の一貫性、独創性、客観性が認められること
  3. 博士論文の提出
    目的が明確であり、独創性に富み、論理性、客観性が担保されていること。学内の倫理規定をクリアしており、実験手法、統計的解析法も適切であること。実験結果についての考察がすぐれていること。引用文献は正しく記載されており、引用の範囲も適切であること。図表を含む他の文献類からの引用は著者権者から適切に掲載許可を得ていること。
  4. 主査および副査による当該論文の審査
  5. 博士論文審査会での口頭発表(発表60分間、質疑応答30分以上)
  6. 農学研究科会での総合的判定。
  7. 博士の学位論文として認められたものは、本学の学術リポジトリにおいて3年以内にその全文を公開する。

人材養成等教育研究に係る目的

農学研究科は、その教育研究の目的を、植物、動物、昆虫、微生物、森林、の諸機能を生物学的および化学的に解明し、それらの資源生物としての改善、生産性の向上を学際的観点から図ることとし、いまだ未利用の生物資源や新しい機能の開発・応用ができる知識基盤社会を支えるに相応しい能力と態度を備えた研究者、技術者の養成を目指します。
農学のフィールドは生命活動全般、そしてそれに関わる環境というヒトの生存にも直結する壮大なテーマに開かれているとの認識に立ち、生命、健康、食糧、エネルギー問題など山積する課題に対峙し、その解決を担える人材となってほしいからである。またその際、生物資源と環境動態の知識に裏打ちされた「地球共生系」の考えを重視、リサイクルや地球環境の保全に配慮し、先進のバイオテクノロジーに対しても、倫理観のある応用ができる人材の養成に努めます。
修士課程においては、学士課程で修得した知識と技能を基礎に、資源生物学に関わる幅広く深い学識の涵養を図り、研究能力と高度の専門的な職業(中等教育機関の教諭を含む)を担える力量を備えた人材の養成を目的にしています。
博士課程後期においては、修士課程で修得した能力と態度をさらに洗練し、国際社会で活躍できるセンスや高度な倫理観を備えた優れた研究者として自立できる人材の養成を目的とします。