黄色いコスモス

2016.07.29

黄色いコスモスを世界で初めて開発

黄色いコスモスは、玉川大学農学部の育種学研究室が30年以上の歳月をかけて世界で初めて開発したもので、「イエローガーデン」という名称で1987年(昭和62年)に品種登録されている。

1.黄色いコスモスの誕生

コスモスはメキシコ原産ですが、漢字では「秋桜」と書き、秋を代表する花として日本人に親しまれている。今ではさまざまな色のコスモスの花を目にするようになったが、イエローガーデンが開発される以前は、コスモスの花の色は真紅、ピンク、白などに限られていた。
1957年(昭和32年)、玉川大学農学部育種学研究室の佐俣淑彦教授が紅系のコスモスの中に、突然変異で黄色く発色した株を発見した。その株をもとに20年以上にわたって交配実験を繰り返し行い、より黄色味を帯びた株の選抜に取り組み、1980年(昭和55年)頃から鮮やかな黄色い花の定着に成功。そして、1987年(昭和62年)に種苗法に基づいて世界初の黄色いコスモス「イエローガーデン」として登録がなされた。
その後、さらにはっきりとした黄色のコスモスが開発され、「イエローキャンパス」という品種名で多くの人の目を楽しませている。「イエローキャンパス」は、咲き始めのときは白っぽく見えるが、気温がだんだん下がるにつれて黄色味が増すという特徴を持っている。

2.日本全国で見られる黄色いコスモス

黄色いコスモスは、今では日本全国で見ることができる。東京では、国営の昭和記念公園の黄色いコスモスが有名。イエローキャンパスとサンセットイエロー(キバナコスモス)という2種類の黄色いコスモスが約70万本。見頃は10月上旬からである。
その他、名古屋港ワイルドフラワーガーデン・ブルーボネットの薄黄色のものや、広島の備北丘陵公園の黄色いコスモスがよく知られている。

昭和記念公園の黄色いコスモス

3.コスモスと玉川学園

コスモス(cosmos)とは、一般的に、宇宙を秩序ある、調和のとれたシステムとみなす宇宙観を意味する。「秩序、整列」を意味するギリシア語のκόσμοςという言葉に由来し、カオスと対をなす概念である。現代英語では、Universeの類義語として使われ、ロシア語では単に「宇宙」を意味している。
玉川学園の創立者 小原國芳は著書『全人教育論』に真・善・美・聖・健・富の6つの価値を創造することが教育の理想だとし、「この6つの文化価値が、秋の庭前に整然と花咲いとるコスモスCosmosの花のように、調和的に成長してほしいのです」と著した。今では、コスモスの花は教育の理想として例えられるだけでなく、玉川学園にとって大変身近な花になっている。