小学3・4年生授業公開「授業目標達成のためのICT活用」開催

2013.01.15

1月30日(水)に本学園低学年校舎で、ICTを活用した3・4年生授業公開を行いました。電子黒板等のICTを活用した授業公開は、昨年に引き続き2回目の開催となりました。当日は国公私立の小中高大・教育委員会の先生方や大学生、教育関係企業関係者の約200名が参観しました。

低学年校舎(小学1~4年)では、平成23年の9月から全学級教室と教科教室の一部の25教室に、電子黒板を導入しました。また、PCや実物投影機の他に、児童一人ひとりに情報端末も配付しICT機器を効果的に教育活動に取り入れています。

最初に渡瀬恵一教育部長(K-4担当)から、今回の研究会の趣旨とICT導入の経過について説明がありました。そこでは、電子黒板等を使用してから1年が経過した昨年7月に本学園教員を対象に実施した調査報告として、「45分間の中で平均25分間はICTを活用している」「約7割の教員がICTを利用することで授業時間中に5分以上節約できた実感を持っている」といったことが報告され、フロアからの関心を引きました。

5時間目の授業公開は、国語、社会、算数、理科、音楽、美術、英語、情報8教科9教室で行いました。各クラスでは、電子黒板や実物投影機を利用し、教科の特性にあったICTの活用例の紹介がありました。国語では通常の黒板と電子黒板を併用し、文法の学習や漢字の書き順の復習といった内容に合ったICTが用いられています。社会科の「くらしのうつりかわり」の単元では、題材にした洗濯機について積極的に動画を用いて紹介しています。このため、児童からの質問・発言も活発でした。また、配付された情報端末を参照する場面もありました。理科の水の三態変化の学習では、プロジェクターを利用した鮮やかでわかりやすい図のスライド投影により、実験器具にふれる前の実験手順を、効率的に説明していました。こうした工夫により、実際の実験にスムーズに進むことができるとのことです。

後半のパネルディスカッションのテーマは、「玉川学園低学年での取り組み」としました。コーディネーターは、教育工学が専門である本学教職大学院堀田龍也教授が担当しました。パネリストとして、後藤健学務主任、青野耕一教務主任、峯尾亜希教諭(算数)の3人が登壇し、当日5時間目の授業の振り返りや、これまでのICT機器の活用にまつわる多方面からの報告がありました。堀田教授は各パネリストの発表ごとに即座にコメントを述べ、現場の事例と蓄積された研究成果を有機的に関連付けて説明を加えていきました。これは、本学園教員にはもちろんのこと、参加した現職の教員、学生、企業関係者の方々に、多くの示唆を与えるものとなりました。

最後に堀田教授からは、「授業の情報化モデルとして、familiarization(慣れ親しませること), utilization(利用), integration(統合), reorientation(再構成), そして evolution(発展)という段階を積み重ねるという研究があります。このモデルに当てはめると、今の玉川学園のICT機器の利用状況は、ごく自然に3つ目の統合、あるいは4つ目の再構成の段階に至っていると思います。このプロセスの中では、ICTで何を使うか、使わないかをしっかりと見極めることが必要。これらの典型的な事例を蓄積し、教育現場と大学・教職大学院で協力することによって、指導法やノウハウが蓄積され、よりよい教育活動に結びつくのではないでしょうか。」と総括しました。