玉川豆知識 No.03

果物の木を増やす方法 - なぜ国産なのか? -

2014.10.08
農学部生物環境システム学科 技術指導員 清川一真

1.最近市場で見受けられる果物について

キウイ、ブルーベリー、アボガドなどは身近なフルーツですが、最近では、マンゴー、パッションフルーツ、ライチなども見かけられるようになり、国内産も出回るようになりました。

マンゴー
パッションフルーツ
ライチ

2.なぜ国産なのでしょうか?

市場に出回っているフルーツの中には輸入品もあり、国内産の物より比較的安く売られています。しかし、輸入品は果物を収穫してから時間がかかっているにもかかわらず、腐ることなくきれいな状態で陳列されています。それには防腐剤や鮮度保持剤などの処理がなされているからです。それから果物は未熟の物を収穫して市場に出るころに熟すように合わせています。それに比べて国産の物は完熟で収穫し、市場に出るまでの時間もかからないため輸入品のような処理をしなくても、おいしく、新鮮でなお安全なものを口にできるのです。

3.果物の木はどうやって増やすのでしょうか?

植物を増やす方法は大きく分けて、種子から次の世代を作る「種子繁殖」と根・茎・葉など植物体の一部を利用する「栄養繁殖」の2つがあり、果樹は後者の方法で増やすのが一般的です。栄養繁殖には、「接ぎ木」「取り木」「挿し木」などがあります。

接ぎ木

1. 接ぎ木: 果樹栽培において一般的に行われているのが接ぎ木(および高接ぎ)という方法で、これは今ある台木に別の品種の枝を接ぐ方法です。一般的に苗木を買ってきてそれを植えた場合、樹が大きくなり収穫ができるまで何年もの時間と手間がかかりますが、今ある大きな元の木に枝を接ぐので、2~3年で収穫が可能になる便利な方法です。

取り木

2. 取り木: ライチ・ザクロなどで取り木が行われています。取り木とは、増やしたい優良品種の木の上で枝から根を出させ1本のクローンの苗木を作る方法です。

挿し木

3. 挿し木:イチジク・ブルーベリーなどで行われている方法です。あと観葉植物・つる性植物パッションフルーツ(果物時計草)などでも行われています。方法としてはとても簡単で、あまり太くない枝の芽(枝が出てくる所)を2~3芽残して切り、それを鹿沼土などの土に水を切らさないようにするだけです。そのあとは根が出てきたら1本の苗木の出来上がりです。

玉川大学南さつま久志農場ではポンカンを始めとする柑橘類を約40種と熱帯果樹が10種あり、そのほとんどが栄養繁殖の技術が使われて栽培されています。

鹿児島県久志農場