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玉川豆知識 No.199

玉川学園キャンパスの農場にあるビオトープ

2005(平成17)年頃、学生たちの労作で農場の谷地に、生き物が集うビオトープが作られました。メダカ、アメリカザリガニ、カワニナ、オタマジャクシ、プラナリアなどが生息し、アオサギやカモ、カワセミ、ホタルなども訪れました。

玉川学園キャンパスにある学内農場では、玉川大学農学部の農場実習で野菜、花き、果樹、水稲などの試験栽培が行われています。また卒業研究の場としても利用されています。さらに併設校の園児や児童の教育プログラムの実践の場にもなっています。

農学部生の田植え、それを見学する児童
低学年児童の稲刈り

第一農場に湧水を活用してビオトープが作られました。2005(平成17)年頃のことです。理科の中学校・高等学校の教員免許取得を目指す農学部の教職コースの学生たちが、授業の一環として干場英弘元教授の指導のもと労作により作ったものです。

玉川学園機関誌『全人』第838号(玉川大学出版部/2019年発行)の「玉川発見伝⑳」に「いのちが躍動する生きものの楽園 農学部農場のビオトープ」と題してつぎのような記述があります。

造成から10年を経た今でも、教職コースの学生が教材研究の材料にオタマジャクシ、プラナリア、メダカなどを採集するほか、低学年児童の自然観察の場にも活用されています。
縦にならぶ大小の楕円をつなげた形で水深は平均すると約20cm、広さは4.5畳ほど。アメリカザリガニやカワニナが水底を動き、メダカが群れ、水面に花舞う春。早春から初夏にかけてはアオサギやカモのつがいが姿を見せるといい、環境と調和した澄んだ水辺が保たれています。

低学年児童のザリガニ釣り

2023年10月11日、このビオトープの現状を視察してきました。場所は農学部の第一農場の試験用水田のとなり。すぐ近くには大きなアメリカ原産のテーダマツがその存在感を示していました。

左側に見えるのがテーダマツ、奥側に温室、右上に旧大学7号館、手前が試験用水田、その水田の向こう側がビオトープ

ビオトープでカワニナやメダカを発見。プラナリアも生息しているとのこと。カワニナは淡水性の細長い巻貝の一種で、ホタルの水生幼虫の餌としても知られています。プラナリアはウズムシとも呼ばれ、淡水や海水の中をはじめ湿気の多い陸地に生息し、体を10等分すれば10匹になるという凄まじい再生能力を有しています。

カワニナ
カワニナ
メダカ
水草の下にプラナリアが生息
プラナリア

失われつつある地域の自然を元の形に復元して生き物を守ることを目的として、さまざまな場所でビオトープが作られています。

参考文献

  • 小原芳明監修『全人』第838号 玉川大学出版部 2019年
  • 玉川大学農学部60周年記念誌『玉川大学農学部教職員と学生たち ~昨日・今日・明日~』 玉川大学農学部 2013年
  • 有泉高史「玉川の仲間たち プラナリア」(『全人』第835号 玉川大学出版部 2019年 に所収)

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