健全な心を育てる 体験型学習「tap」

2010.06.25

体を動かし体験して学んだことは、強く心に残る。
チームで課題に取り組むtapでは、
人との関わり方や自己コントロールのしかたを学び、
子どもたちの強くしなやかな心を育みます。

全人教育を実現する心と体の体験学習

玉川学園では、教育理念である「全人教育」の実現のために、「心の教育」に力を注いでいます。その代表的な取り組みのひとつが、体験型教育実践プログラム「tap(tamagawa adventure program)」です。

tapでは、チームで協力しながら課題にチャレンジ。年齢や体力に合わせて、さまざまな課題が用意されています。玉川学園(1-4年生)ではさまざまな教育活動の場面でtapを導入。友達との信頼関係や協調性、チームの中での自分の役割を学ぶ場として活用しています。

キーワードは「ルールを守る」・「一生懸命」・「心と身体の安全」

子どもたちの課題そのものは、それほど難しいものではありません。この日4年生が挑戦したのは、小さなスポンジを使って想像の川を渡るというもの。常にみんなで手をつなぎスポンジを踏んでいないと、流されてしまうルールです。

この課題、みんなで協力しないとうまくいきません。誰かがふざけてルールを破ったり、失敗してしまったりするとたちまちはじめからやり直しに。クリアすることも成功体験としては重要ですが、それ以上にルールを守り、一生懸命チャレンジする姿勢が大切なのです。

子どもたちが課題解決に挑戦する中で、教員が気を配るのが互いを尊重する態度と向上心です。それらを身に付けるために「ルールを守る」「一生懸命」「心と身体の安全」の3つの約束を大切にしています。例えば心の安全。失敗した子を非難する言葉が発せられたらチャレンジを一時中断し、「今の言葉はどう?」と考える。友達をほめる言葉が発せられたら「今の言葉はうれしい言葉だね」と振り返るなど、ポジティブな考え方ができるように支援します。

人との関わり方と自己コントロールを学ぶ

子どもたちは、はじめからきちんと3つの約束を守れるとは限りません。何度も失敗して、「なぜ失敗したのだろう」「どうしたらよいか」ということを一生懸命考え、実行していくうちにだんだんと自分の役割を自覚してきます。

リーダーシップを発揮する子、できない子にアドバイスをする子、苦手だけどチームのためにがんばる子もいます。「みんな手をつないで」「もう進んでいいの?」「がんばって、あと少し!」と子どもたちの間で声の掛け合いも活発に。

人とどう関わるのか、集団の中でどう行動するのか、自分をどうコントロールするのかといったことを、体験活動の中から自然と身に付けられるのがtapなのです。

体験を通して出てきた言葉は心に残る

課題を終えたあとには、子どもたちに意見を聞いて活動を振り返ります。この日は「○○ちゃんがすごく上手だった」「やさしく声をかけてもらったからがんばれた」というポジティブな声が。健全な心がすくすくと育っていることがうかがえました。

失敗した悔しさや成功したうれしさなど、実際の体験を通して出てきた言葉は、強く心に残るもの。このポジティブな言葉は、その後の子どもの成長にとても大きな影響を与えるはずです。

玉川学園では今後、心の教育を進める上での中心的な手法として、tapを取り入れていこうと考えています。日常のクラスや生活の中でのいろいろな体験を通じて、子どもたちのポジティブな心の成長をサポートしていきます。