8年生対象の「キャリア教育」プログラム、『夢フォーラム』で考える、未来のわたしにつなぐ夢

2016.09.13

7月21日(木)、K-12一貫教育のプログラムの一つである「キャリア教育」で、8年生を対象にした『夢フォーラム』を開催しました。各分野で活躍する保護者の方々や卒業生のお話に耳を傾け、生徒が自身の将来像や夢を考えるきっかけにするプログラムの内容を紹介します。

卒業生や保護者の方々に自身の夢や仕事を語っていただくフォーラム

5年生から8年生では、前期末のテスト終了後から夏休みまでの間に、「キャリア教育」、「美術館見学」、「音楽鑑賞会」などの特別教育プログラムを実施しています。その一つである「キャリア教育」は、生徒一人ひとりが将来の夢を描き、その実現をめざした歩みに必要な力を身につけられるように導くものです。なかでも8年生を対象にした『夢フォーラム』は、生徒たちの保護者の方々や卒業生を講師に招き、従事されている仕事の内容や仕事のやりがい、職業選択のきっかけ、ご自身が抱いてきた夢について語っていただくフォーラムとなっています。中学年校舎の教室を会場に、生徒が希望する講話を聴く形式で進められています。今年の『夢フォーラム』の特徴やねらいについて、フォーラム開催を担当した5~8年生担当の鈴木孝春教諭に話を聞きました。

「毎年、多くの保護者の方々が『夢フォーラム』の趣旨にご賛同くださっています。今年はさらに卒業生を招き、全員で講話を聴く機会を設けました。玉川学園卒業の福西真理さんは在学中に私が担任をしていた生徒で、青年海外協力隊としてネパールでの2年間の活動を終えて帰国したばかりです。生徒にとって身近な先輩が、自分たちと同じ学園で過ごした日常生活で何に感動し、何に触発され、どのような道を歩んできて現在の活躍に至っているのかを現実的に感じてもらいたいと考えました」

小さなきっかけから生まれた「夢」を実現させる力とは

2部構成のフォーラム第1部は、中学年校舎の講堂で開催され、卒業生の福西真理さんが登壇しました。玉川学園のオーケストラ部で活動したいと7年生から入学した福西さんは、とくに将来の夢や希望を抱いていない引っ込み思案の少女だったそうです。しかし、12年生のクリスマス礼拝でシスターが語るアフリカのシエラレオネ共和国の存在を知ります。内戦が続き世界で最も平均寿命の短い国の一つであること、そして識字率も30%程度という自分のいる世界との違いに驚愕。「自分にできることは何か」を考えるきっかけになり、献金などで世界の貧しい国々への支援を実践するようになりました。

ある日、通学時にたまたま車内吊りポスターの「JICA(略称ジャイカ:独立行政法人国際協力機構)青年海外協力隊 ボランティア募集」に目を奪われたのです。それからの福西さんは、青年海外協力隊の農業分野のボランティアとして活躍するために、大学に進学。大学の実習ではアメリカや国内の農場などで実践と経験を積み、果敢に自分の道を開拓してきました。そしてついにボランティアに合格してネパールへ2年間派遣され、この7月に帰国されました。今後は、本格的に開発コンサルタントとして国際協力に関わっていきたいと考えているという福西さん。小さなきっかけから、夢を育み実現させたそのパワーに、生徒たちも目を輝かせて聴き入っていました。
福西さんに『夢フォーラム』参加の感想を聞くと、「私自身、12年生の始めまで、特別な夢はまったくありませんでした。でも小さなきっかけで『これだ!』というものに出会い、その実現のために追いかけていったことを知ってほしかったのです。皆さんも『これかな?』と思ったことに恐れることなく挑戦していってほしいですね」と話してくれました。

日常生活の中に「夢の種」が隠れている

第2部は保護者による講話です。今回は、海上自衛隊、パティシエ、保育士、翻訳・整理収納コンサルタント、アナウンサー・商品アドバイザー、写真家、広告制作、助産師とさまざまな方からお話をうかがいました。海上自衛隊の講話を聴いていた女子生徒は、「海が好きで水泳をしていますが、昨年はダイビングも経験しました。海上自衛隊のことは考えたことはなかったけれど、女性も活躍していると聞き、将来の夢の一つにしたい」、男子生徒は「夢をたくさんもつことは大事だと思った。これからは夢をいくつか持って、それに向かってがんばっていきたい」と感想を述べていました。

海上自衛隊
パティシエ
保育園
翻訳・整理収納コンサルタント
アナウンサー・商品アドバイザー
写真家
広告制作
助産師

鈴木教諭は、「卒業生と保護者の方々のお話から、自分の考えが変わるきっかけや夢の種は、何気ない日常生活の中にあるということ、小さなことにも自分の気持ちを向けることで、何かを発見できるということが伝わればいいと思います。また、このフォーラムは生徒が主体となって実施されていることも特徴の一つで、司会進行や講師をご案内する役まで、一人ひとりの生徒が役割を持って会を作り上げています。目上の方と接する時の礼儀や言葉遣い、気遣いを学ぶことも、フォーラムの目的の一つです。どの生徒も頑張りました」と話していました。8年生にとって、将来の夢を考える良い機会となりました。