2017年1月28日、成田市文化芸術センターにて玉川大学芸術学部パフォーミング・アーツ学科の卒業生と学生によるラテン音楽のコンサートが開催されます

2016.12.12

2017年1月28日、玉川大学と成田市と共同で開催するコンサートでは、芸術学部パフォーミング・アーツ学科卒業のプロ奏者と現役学生のアンサンブルによる「情熱のラテン音楽」をお届けします。11月末に本学のチャペルで音合わせが行われ、参加メンバーや指導陣による音合わせの様子とともに、コンサートの見どころ、聴きどころをご紹介します。

リオデジャネイロオリンピックの女子マラソン日本代表であり玉川大学卒業生の田中智美さんがつなぐ、成田市との縁

2015年7月にオープンした成田市文化芸術センターは、301席のスカイタウンホールやスカイタウンギャラリーを備え、舞台芸術や美術展示などさまざまな催しものを開催。1,2か月ごとに「スカイタウンコンサート」を開催し、0歳児からのクラシックや伝統音楽のコンサートなど、多彩な催しで市民を楽しませています。6回目となる2017年1月28日(日)開催の「スカイタウンコンサート」には、玉川大学芸術学部パフォーミング・アーツ学科の卒業生と現役学生によるアンサンブルでラテン音楽を披露する予定です。

開催のきっかけを、音合わせの視察に玉川学園を訪問された成田市役所生涯学習課主任主事で成田市文化芸術センター勤務の田島裕一郎さんにうかがいました。
「2016年8月に開催されたリオデジャネイロオリンピックで女子マラソン日本代表の田中智美さん(所属:第一生命グループ女子陸上競技部)は玉川大学教育学部の卒業生であり、成田市の出身でもあります。2016年3月には代表決定の報告に成田市を表敬訪問してくださり、日本出発時には成田国際空港で激励会、大会後は成田市庁舎で市民の方々や職員を前に報告にいらしてくださいました。また、7月末から8月まで「リオで輝け!!田中智美!!展」を開催した際、玉川大学女子駅伝チームから当時のユニフォームや襷などを提供していただきました。そのようなご縁から、成田市文化芸術センターで開催する『スカイタウンコンサート』に、玉川大学芸術学部のご協力を得られないかと大学にご相談したことが発端でした。また、奏者メンバーの中に成田市出身の方の参加をお願いし、公共施設を使ったコンサートではクラシックを取りあげることが多いため、もっと親しみやすく、さらにはリオデジャネイロオリンピックの余韻を楽しめるようにジャンルをブラジル音楽のボサノバでとリクエストしました」

成田市役所生涯学習課
田島 裕一郎さん
「リオで輝け!!田中智美!!展」
(提供:成田市文化芸術センター)

アンサンブルを組むのは、成田市出身の卒業生でギターを担当する染谷匡紀さん(2010年卒)、ピアノを担当する卒業生・飯島恵梨佳さんと原聡実さん(2人とも2015年卒)、パーカッションを担当する現役学生の竹井萌さん(4年)と柴崎仁志さん(3年)です。指導は、芸術学部パフォーミング・アーツ学科の小佐野圭教授(ピアノ)、上田浩司非常勤講師(ギター)、西久保友広非常勤講師(打楽器)です。本学チャペルで行われた初の音合わせは、楽譜が配られたばかりというのに、さすがプロ奏者とプロの卵といえる現役学生の集まりだけに、心地よい音色を響かせ、セッションを楽しんでいる様子がうかがえました。

染谷 匡紀さん
飯島 恵梨佳さん
原 聡実さん
竹井 萌さん
柴崎 仁志さん

コンサートで披露する曲は、以下の通りです。

  • ギターソロ(染谷匡紀さん):「Blue Bossa」「マシュ・ケ・ナダ」「あの日にかえりたい」
  • ピアノデュオ(飯島恵梨佳さん・原聡実さん):「イパネマの娘」「リベルタンゴ」「見上げてごらん夜の星を(ボサノバVer)
  • パーカッション(竹井萌さん・柴崎仁志さん):「為替見!ユーロビート」「42nd Street Rondo」
  • セッション:「黒いオルフェ(オルフェの唄)」「ウェイブ」「風になりたい」「ボディパーカッション」「ブラジル(Barroso)」「北の国から(サンバVer)」

選曲について、非常勤講師の西久保友広先生は次のように説明しています。
「『ボサノバで』とオーダーを受けましたが、コンサートの全曲がボサノバになると変化に乏しくなるので、指導者3人で相談してボサノバのほかにサンバやタンゴを取り入れ、楽しく盛り上がるようなバラエティに富んだ選曲にしました。打楽器が入ると音に躍動感と華やかさが出てきます。5人のアンサンブルですが、大人数で演奏しているような多彩さが表現できるのではないかと思っています。パーカッションの2曲は、スライドホイッスルを用いた曲と、さまざまな打楽器を用いたリズムだけで成り立っている曲です。打楽器のみによる作品はなかなか聴く機会がないと思いますので、お客様には喜んでいただけると思います。また個人的にもアンサンブルは好きで、授業の際もさまざまな形態の組み合わせで演奏の楽しさを伝えています。ピアノとギター、パーカッションというアンサンブルはめずらしいので、コンサートの聴きどころの一つだと考えています」

お客様と一体になれる、新しい玉川サウンドをめざして

音合わせの練習では、「歌詞カードをお客様に配ろうか」と提案があり、成田市の田島さんと打ち合わせしたり、奏者と客席が一体になるような工夫をこらしていました。二部に披露する「風になりたい」では、歌詞の2番をお客様に歌っていただく予定です。小佐野教授から「『その曲をまったく知らない人にも歌ってもらえる』のが玉川のおもてなしでしょ!」とお話があり、メジャーな曲でも知らない方がいるかもしれないことを想定して準備するようにアドバイスがあり、何度もテンポを確認していたのが印象的でした。


指導者の一人、非常勤講師の上田浩司先生は聴きどころについて、次のように話しています。
「今日は初顔合わせ、初音合わせで即興で合わせていますが、よい雰囲気で演奏していますね。クラシックの基礎を徹底的に学んできた卒業生と現役学生によるラテン音楽は、他ではちょっと聴けない上質なサウンドになるでしょう。二部の『風になりたい』はお客様もご存知の曲で安心して聴き、歌っていただけます。そして徐々に盛り上がるような選曲にしていますので、楽しみにしていただきたいですね。また、学生はコンサートが有料(500円)と聞き、驚いていました。舞台に上がって演奏するだけで終わり、というのはポピュラー音楽ではありえません。チケット代をいただくからには、曲と曲の合間でトークを楽しんでいただいたり、お客様が退屈しないような工夫をすることも経験としてとても大切だと考えています。トークを披露するのも一つの勉強の機会です。なにより、プロをめざしている者にとって場数を踏むのはとても大事です。しかも小さなライブハウスではなく、大きなホールは音の響きやお客様の反応も全然違います。200人、300人単位のお客様の前で演奏できることはそうそうあることではありません。非常に貴重な機会を大切にしたいと考えています」

メンバーにコンサートへの意気込みを聞きました。「楽しく、かっこよく演奏したい」(飯島さん)、「普段はピアノだけで演奏することが多いので、ギターとアンサンブルできることが楽しみ」(原さん)、「しっかりしたクラシックもいいが、リラックスして奏者もお客様もヨコノリ、タテノリできる演奏会は楽しそう。演奏している自分もとても楽しい」(柴崎さん)、「トークを担当することになり緊張していますが、お客様が曲を楽しんでいただけるよう曲の聴きどころを分かりやすくお伝えしたい」(竹井さん)、「地元での初めてのコンサートで、気合いが入ってます。バンドマスターとして奏者もお客様も盛り上がれるよう頑張りたい」(染谷さん)


最後に小佐野先生がコンサートへの期待を込めて、次のように話していました。
「コンサートには奏者主導型とお客様主導型があり、たとえばリサイタル形式でプロの奏者なら研究の成果を、学生なら勉強の成果を発表する機会で、奏者主導型といえます。一方、今回はテーマが『情熱のラテン音楽』であり、お客様に楽しんでもらうことを目的としたお客様主導型コンサートです。演奏というパフォーマンスも、演奏の合間のトークもお客様の反応を見ながら臨機応変に対応しなければなりません。卒業生も現役学生にとってもとても勉強になると思います。クラシックの基礎がある卒業生と現役学生によるラテン音楽は、玉川の新しいサウンドになり、音楽の幅が広がると考えています。また、アンサンブルというチームワーク、協働性が重視される演奏のスタイルであり、同じ目的を持って皆で力を合わせることがとても重要です。さらには、ギター奏者で今回のコンサートのマスターでもある染谷君には奏者をまとめるリーダーシップの役割も求められます。玉川大学パフォーミング・アーツ学科は芸術活動を通して社会へ貢献することを理念としていますので、今回のコンサートでチームワークとリーダーシップの2つの視点について、その成果をお客様に感じていただきたいと思います。
芸術活動を通した地域貢献という点で、私たちにこのような貴重な機会を与えてくださった卒業生の田中智美選手には心より感謝を申し上げたい。これを機会に成田市とますます交流する機会が増えることを期待しています」

12月に入った時点で、コンサート観覧予約が250人募集のところ、すでに200人を超え、前評判は上々とのことです。全体の音合わせはあと1回だけ。それぞれパートごとに練習も進めていきます。コンサート当日はステキな玉川サウンドを響かせてくれることでしょう。大勢の方々のお越しをお待ちしています。