1/24(火)~27(金)「陸前高田の味力」Cafeteria Sakufuにゼミ学生のコラボレーション・メニュー登場!

2017.01.16

文学部比較文化学科太田美帆准教授のゼミは東日本大震災発生以来、岩手県陸前高田市の復興支援・交流活動に携わっています。「玉川の学生にも陸前高田のことをもっと知ってほしい」。そんなゼミ生の思いから、1月24日から4日間、「陸前高田の味力(みりょく)」をキャッチコピーに陸前高田で生産された新鮮で美味しい食材を使った期間限定メニューをCafeteria Sakufuで提供することになりました。

学生が五感で感じた陸前高田の美味しさを学生食堂のメニューに

東日本大震災の発生からこの3月11日で7年目を迎えようとしています。「復興支援」や「国際協力」を研究テーマとして学んでいる太田ゼミでは、2011年12月から陸前高田市に出向き、大学生にできるさまざまな取り組みを通して、継続的な復興支援と交流を続けてきました。その中で震災の状況、復興の現状を発信するだけではなく、学生たちが浜作業や農作業の支援などを通して、五感で感じた海産物や野菜や果物のおいしさや魅力を伝えることが、継続的な経済復興につながると考えました。そして、昨年から学生が身近な学内の学生食堂と陸前高田の食材のコラボレーションに取り組み始め、今回、現地の生産者とCafeteria Sakufuの全面的な協力で次のメニューを期間限定で提供することになりました。

  • ●限定メニュー販売期間:2017年1月24日(火)~27日(金)(日替わり)
  • ●開催場所:玉川大学Cafeteria Sakufu(2階)
  • ●メニュー:<1月24日(火)期間限定>丸々しいたけ入り煮込みハンバーグ定食 580円
            <1月25日(水)期間限定>「恋するとまと」タコライス 550円
            <1月26日(木)期間限定>わかめラーメン 440円
            <1月27日(金)期間限定>選べる小鉢の「りんご」(定食とのセット)
  • ※メニューは提供個数に限りがあります。
  • ※1月24日(火)の「丸々しいたけ入り煮込みハンバーグ定食」は、1階Restaurant 朔風(教職員専用スペース)でも提供されます。

これらのメニューは24日(火)から27(金)までの4日間日替わりで提供します。
Cafeteria Sakufuの売店では、陸前高田の「おやき」と「がんづき」(蒸しパン)を販売します。

Cafeteria Sakufuの限定メニューに使用される食材

限定メニューの味から、陸前高田の人々の思いを伝えたい

限定メニューを試食する太田ゼミの学生。
予想以上の味とボリュームに大満足

販売に先駆けて12月22日、期間限定メニューの試食会が行われ、太田美帆准教授と企画した太田ゼミの学生が参加しました。
「見ただけでも美味しそうなので、食べるのがとても楽しみです」とプロジェクトリーダーの松本拓也さん(4年)。「1月に用意できる食材となると、椎茸、トマト、りんご、わかめと限られてしまい、メニューづくりも大変でしたが、Cafeteria Sakufuの方にお願いして、今回の限定メニューにまとまりました」
「丸々しいたけ入り煮込みハンバーグ定食」は、ハンバーグにまるごと椎茸をトッピングしただけでなく、パテの中にもみじん切りの椎茸を練りこみ、椎茸の旨味が感じられる逸品です。
タコライスはJAおおふなと高田支店の「恋するとまと」を使用したことがポイント。「恋するとまとは震災後に栽培されるようになった品種です。土を使わずアイメックという特殊なフィルムに水分や養分を通して栽培するので、塩害被害を受けた農地でも生産できる、糖度と栄養価が高いトマトです」と伊藤夏美さん(3年)。「甘いですね」とゼミ長の小原英真さん(4年)もトマトの味に太鼓判を押します。
定食にセットされる小鉢には期間限定でりんごが添えられますが、このりんごは野崎奈夕さん(4年)が今年のゼミ合宿で民泊したお宅で収穫されたもの。「陸前高田の米崎町という所ですが、寒くなるのが比較的遅いので、蜜がたくさん入った完熟したりんごを収穫でき、他地域で収穫したりんごに比べて甘いのが特徴だそうです」とその美味しさの秘密を語ります。わかめラーメンには広田湾で穫れた肉厚の「塩蔵わかめ」がたっぷり入っています。
また期間中、Cafeteria Sakufu売店では陸前高田の「めぐ海工房」で作られた「おやき」「がんづき」も販売されます。「皮の米粉も中味の具材もみんな陸前高田のものなので、一番陸前高田の味が出ているかもしれません」と小原さん。「熊本震災もあって、東日本大震災のことが徐々に忘れられつつありますが、美味しい食材でできたメニューを皆さんに食べてもらって、東北にも思いを馳せてもらいたいですね」。「パッと見はスーパーで売っている野菜と変わらないかもしれませんが、食材にかける生産者の思い、復興に向かって一つひとつにかけている思いの濃さを伝えたいです」と松本さんは語ります。
期間中は食堂で現地、陸前高田のスライドショーも公開する予定です。

プロジェクトリーダーの松本拓也さん。「とにかく今年度のうちに、コラボメニューの形を作りたかった」
伊藤夏美さん。試食会当日唯一の3年生には、先輩たちからこの活動の未来を託す期待の声が集まります
ゼミ長の小原英真さん。東京での東日本大震災の被災者の支援にも積極的に参加。情報発信にも熱心です
高校時代から国際協力に関心のあった野崎奈夕さん。「目を向けるところはもっと身近にもありました」

朔風館の全面協力で味も価格も満足いくものに

期間限定メニューの提供までには、太田ゼミの学生たちにもいくつものハードルがありました。
「僕たちの目線だと、つい陸前高田のことを知ってもらうことが第一になってしまうのですが、食堂で提供するメニューとしては、ビジネスとしても成り立たないと意味がないし、これからも続きません。メニューの決定やカロリー計算、提供価格などは、Cafeteria Sakufuの渡部店長をはじめ調理を担当する食堂の皆さんに大変お世話になりました。ずっと700円を切れないと言われていた煮込みハンバークの価格も最終的に580円という学生にもやさしい価格にしてくださり、本当にうれしかったです。まさに“陸前高田の味力”になったと思います。朔風館の皆さんに感謝しています」と、松本さんは振り返ります。

変化する復興の意識。情報発信から継続的な経済復興支援へ

5年間の継続的な関わりから復興支援の変化を語
る太田美帆准教授。今回の学生の活動も高く評価

「『津波の恐ろしさを語りたい』から、『いつまで被災地って呼ばれるの?』と、東日本大震災の復興も一昨年くらいから、被災地におけるステージが変わってきています。被災地の方も普通の話がしたい。一方では、復興は終わっているわけではないし、東京ではもう関心が薄れてしまっているところもあります。ゼミの活動も、現地での活動だけでなく、こちらでできることにも力を入れた方がいいと考え、報告会やコスモス祭(大学祭)での発表など、現地の魅力を知って、こちらで発信し、現地と東京をつなげていきたいと思うようになりました。そして、継続的にできる活動として食堂とのコラボを考えてきました」と東日本大震災に対するボランティア活動の変化を語る太田准教授。
「なるほどと思ったのは、学生たちは限定メニューのキャッチコピーを、『応援』『支援』という言葉ではなく、学生たちは『現地のよさを知ってもらいたい』と、あえて『味力(魅力)』を選びました。陸前高田に残っている人たちは街を守り、ふるさとを守り続けています。塩害に遭った田や農地を、もう一度戻したい。その土地への思いやりんごへの愛着など、ふるさとを思う気持ちは味につながっています」。太田准教授の言葉を受けて、松本さんが将来への思いを語ります。
「この計画を形にできたことで、これからの継続を後輩たちに託すことができました。さらにメニューを充実させていけば、もっと陸前高田とつながります。そして、陸前高田とのつながりが太田ゼミだけでなく、玉川大学全体へと広がっていくことを期待しています」