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卒業制作でFC町田ゼルビアとの産学連携に挑戦。芸術学部生の企画が、チームとサポーターとの結びつきをさらに強くしました

2017.01.24

玉川大学芸術学部では、4年次に卒業制作に取り組みます。メディア・アーツ学科(現・メディア・デザイン学科)では、多くの場合は自分たちで作品制作を行うのですが、あるグループが産学連携のプロジェクトに挑戦。今までにないその取り組みが評価され、優れた卒業制作に与えられる「学部長賞」を受賞しました。今回は、この卒業制作に携わった学生から話を聞きました。

学部長賞に輝いたのは、田中敬一教授のゼミに所属する梶村夏実さん、立花澪さん、中村恭子さんのグループです。芸術学部の学びの特徴の一つが、社会との関わりを通して学んでいく産学連携の「プロジェクト型授業」で、これまでにも多くの企業と連携しながら作品制作を行ってきました。学生たちは在学中、このプロジェクト型授業に最大4回履修できるのですが、梶村さんたち3人は4回とも履修してきたとのこと。その経験から「卒業制作でも企業などと連携したプロジェクトを行いたい」と考えたそうです。

そして思い付いたのが、「スポーツとアートの融合」でした。一見、関係のなさそうなスポーツとアートですが、「スポーツの分野を、アートの力で応援したいと思いました」とのこと。連携先としては同じ町田市を拠点とし、玉川学園とのつながりも深いサッカーチーム、FC町田ゼルビアに決定。「チームとサポーターをつなげるような役割ができたらと思い、何ができるか皆で考えました」と語るのはメンバーの梶村さん。「そして思い付いたのが、ゼルビアのラッピングバスを作り、そこにサポーターの方から募ったメッセージを貼っていくという企画だったのです」。




プロジェクトを進める上で、大きな壁となったのが予算の問題です。「授業として予算が割り当てられるプロジェクト型授業と違い、私たちが行っているのは学生グループによる卒業制作。当然、制作にかかる費用は学生自身が賄わなければなりません」。当初はバス全体をラッピングするイメージでしたが、費用がかかりすぎるため、断念。田中教授やFC町田ゼルビアのスタッフと相談し、バスではなくトップチームが日頃使用している車輌に変更し、コストを抑えつつも大きな効果が発揮できるようなデザインを検討していきました。田中教授からカッティングシート業者を紹介され、FC町田ゼルビア側とも話を詰めていく中で、青いフラッグがはためいているようなデザインを施すことに決定したのです。「どんなデザインがいいかを考える過程で、スタジアムにも足を運びました。そこでサポーターの方が振っているフラッグがとても印象的で、そこから着想を得てデザインに落とし込んでいきました」と梶村さん。この車輌をFC町田ゼルビアの試合会場に設置し、来場したサポーターに書いてもらった応援メッセージを貼り付けてもらうことにしました。「プロジェクトの実施日を10月30日(土)のホーム試合開催日とし、メディアへプレスリリースを送ったり、FC町田ゼルビアのHPで告知を行ったりといった準備も行いました。当日は後輩たちにも会場運営を手伝ってもらい、試合会場で多くのサポーターの皆さんにメッセージを書いてもらいました。自分たちのメッセージがFC町田ゼルビアの車に貼られ、しかも選手にも見てもらえるということから、多くの方がメッセージを書き込んでくださいました」。当初の予定は100名の募集でしたが、最終的には200名以上の方が書き込むという結果に。「サポーターの皆さんのメッセージで埋め尽くされた車を見たときは嬉しかったですね。書いてもらったメッセージに対して選手が返事を書き加えるといったこともあり、チームとサポーターをつなげることができたと思いました」。FC町田ゼルビアのスタッフからも好評をいただき、当初の予定ではメッセージは翌日には剥がすことになっていたのですが、選手のモチベーションにもつながるからと、2016年シーズン中はメッセージを貼り付けたまま使用することになったそうです。また、この取り組みの様子は地元紙や大手新聞社の地域面にも大きく取り上げられました。

梶村夏実さん

指導した田中教授は、「卒業制作でプロジェクト型授業のような産学連携を行うということは前例がなかったので、当初は不安でした。ただ、これまでの授業での経験を生かしてくれたので、とてもいい取り組みになったと思います。試合当日に手伝ってくれた後輩たちも刺激を受けたようです。」と語ってくれました。梶村さんも「プロジェクト型授業を軸に4年間学んできた私たちだからこそできる、集大成のような卒業制作になりました。芸術学部での学びは、自分から積極的に取り組むことが大事だと思います。そこで学んだことを生かして、ぜひ自分なりの作品を残してほしいですね」と後輩にエールを送ります。
卒業後は、ディスプレイ関連の大手デザイン企業への就職が内定しているメンバーもいます。いつの日か、プロとしてプロジェクト型授業をサポートする日がくるのかもしれません。

このプロジェクトの様子は、芸術学部メディア・アーツ学科卒業制作「卒業プロジェクト」'16展 THE MEDIA GARDENにて展示いたします。

  • 会 期:2017年2月24日(金)~2月27日(月) 計4日間
  • 時 間:10:30~18:00
  • 会 場:横浜赤レンガ倉庫1号館 2階・3階
  • 入場無料

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