「社会との接点」という芸術学部のミッションが形に。メディア・アーツ学科の卒業制作展が開催されました。

2017.03.17

2月24日(金)から27日(月)の4日間、横浜赤レンガ倉庫1号館において、芸術学部メディア・アーツ学科の「卒業制作[卒業プロジェクト]’16展THE MEDIA GARDEN」が開催されました。芸術学部では2014年に学科改組が行われ、メディア・アーツ学科としての卒業生は今年度が最後となります。

会場の横浜赤レンガ倉庫1号館の2階と3階には、学生たちによる42点の卒業制作がゆったりと展示されていました。メディア・アーツ学科自体が現代のマルチメディア環境に対応した芸術系教育機関として発足したこともあり、展示内容もグラフィックデザイン、CGデザイン、ウェブデザイン、ライトアート、映像、コンピュータミュージックなどさまざまなメディアを活用した表現となっています。また、中には論文形式で提出された卒業制作もあります。

学生に話を聞いてみました。

「もともと広告コピーなどに興味があったのですが、『青春』という言葉一つとっても受け手によって想い描くことは違うと感じ、脳波を数値化して映像にしようと考えました。学内の脳科学研究所に話を聞きに行ったり、プログラミングを学べるスクールに通ったりしたことで、感情を解析した上で喜怒哀楽に合った映像を投影する作品が完成。学部長特別賞を受賞することができました」。

(辻子 葉月さん 作品名「background 〜脳波でつくるあなたのドラマ〜」)

「私たちが4年間学んできた中で、一番印象的だったのがプロジェクト型授業でした。そこで今回の卒業制作では、いままでの授業で田中敬一先生が用意してくださっていた企画立案やスケジューリング、コスト管理なども自分たちで担当。サポーターからのFC町田ゼルビアへのメッセージで、クルマをラッピングするというプロジェクトに取り組みました。FC町田ゼルビアのスタッフの方はもちろん、カッティングシートを製造している(株)中川ケミカルとも打ち合わせを重ねたことで、納得のいくプロジェクトになったと思います。学部長賞を受賞することができましたが、これも多くの方に協力してもらったからこそだと思います」。

(立花 澪さん 作品名「ゼルビアにエールを!! CARラッピングプロジェクト」)

  • 梶村 夏美さん、中村 恭子さんと共同制作

「CARラッピングプロジェクトも脳波を映像化した作品も、学生だけでは作ることができなかった作品で、そこにメディア・アーツ学科の特長が表れていると思います」と語るのは、田中敬一教授です。「芸術学部のミッションの一つが“社会との接点”です。現代のアートは社会や産業、そして人々をつなぐという重要な役割を担っています。そこで活動していくには多くの人と接点を持ち、巻き込みながら作品を制作し、発信していくことが求められます。横浜赤レンガ倉庫という集客力のある会場は、発信力を伸ばす格好の場所です。学生にとって卒業制作は4年間の学修の集大成でもありますが、社会での制作活動の一端に触れるインターフェースにもなっているのではないでしょうか」。

この他にも「高齢者とその家族が情報を共有できるアプリ」や「インバウンド増加に対応したホテルのアメニティ」など、社会との接点から生まれた作品が多く展示されていたメディア・アーツ学科の卒業制作展。メディア・アーツ学科としての卒業生は今年度が最後ですが、その教育内容はメディア・デザイン学科に引き継がれています。来年度の4年生がどのような卒業制作を発信するのか、今から楽しみです。