玉川スチューデントサポート基金の支援を受けた"グローバル人材の卵"の活動発表&授賞式

2018.02.08

“自ら動く”学生を支援する

玉川大学・玉川学園では、在学生の教育活動を支援するために寄せられた寄付金をもとに、それと同額の支援金を玉川からも拠出して加え、「玉川スチューデントサポート基金」を設置しています。その一部を活用して世界で活躍できる人材を育成すべく設立されたのが、玉川大学のTamagawa Global Leadership Fellowsです。対象となるのは、競争性の高い学外の国際プログラムに選ばれて参加したり、玉川の海外プログラムを通して英語力を大幅に向上させたりするなど、客観的に判断できる成果を上げて、玉川大学の国際教育に大きく貢献した学生です。自薦・他薦ともに厳しい審査を経て、今後のさらなる活躍のために奨励金が支給されます。
今回、“グローバル人材の卵”として今年度選ばれた5人の学生たちが、その活動についてプレゼンテーションを行いました。

最初に、国際教育センターの松本博文センター長から講評がありました、
「事前に自分から能動的に動いたこと、そしてその結果をきちんと出せたこと、その2つを評価しています。能動的に動くというのは簡単ではないですが、国際的に日本の代表として活動し、しかも複数の活動を継続的に取り組んでいる人が多かったことを喜ばしく思っています。これを一つの通過点として、さらにリーダーシップを発揮していって欲しいと思います」と、これからのさらなる活躍に向けて、学生達への期待が寄せられました。

最優秀賞は「環境にやさしく持続可能な農業を目指して」

今回、最優秀賞に選ばれたのは、農学部生物環境システム学科3年の眞木 凌さん。
「発展途上国にある農家の人々は、安定した収入が得られていないという現状があります。そういった人々と一緒になって、地球にやさしい農業を行い、安定した収入も得られる状況を作っていきたいと思っています。そのために大学在学中にできる活動を積極的に行おうと動き出しました。」
とまずは夢を語った眞木さん。
そして1年間を通して参加した3つの活動について発表しました。

NPO主催のカンボジアのボランティアでは、NPOが作った学校の菜園の自主管理のようすと農業知識の伝達の行われ方の現状把握を行なったそうです。「自分が入ってどんどん良いと思われる方法に変えていこう」と意気込んで現地に飛び込みましたが、そこで学んだのは、「現地のやり方をきちんと把握し、それを尊重してたうえで二人三脚で取り組むことが真の国際協力だ」ということでした。

ベラルーシで行われたユーラシア ユースサミットでは、農業面での国際理解と協力を深めるために日本として何ができるのかを改めて学び、国内外から参加した他の仲間たちと密に意見交換をし、今後も継続的に活動していく方向が見えたそうです。
また、タイで開催された国連主催の第 8 回大学生リーダーシップシンポジウム (USLS) 2017にも日本からの代表学生として選ばれて参加し、今後リーダーとなるために必要な資質を学ぶことができたそうです。
「学生時代に一人でもやってみる、まずは動いてみることから始めようと思った」と自ら動き出した眞木さん。この1年間の活動で満足することなく、今後も在学中から参加できる活動に積極的に取り組んでいきたいと意欲を話してくれました。

海外と日本をつなぐリーダーシップを追求して

文学部比較文化学科4年の石塚香桜さんは、夏期休暇を利用して、眞木さんと同じタイのバンコクでのUSLS参加の後、チェンマイで日本語を教えるボランティアを行なってきました。現地の職業訓練校や寺院で日本語を教えることで、現地の文化や人々と触れ合いました。

将来、青年海外協力隊に行きたいという希望を持つ教育学部教育学科3年の杉江大輝さんは、その準備段階として、カンボジアで日本語と英語を教えるボランティア活動に14日間参加しました。「台風がきたら飛ばされてしまいそうで雨漏りする建物でも、雨の音より大きな声で元気に学ぶ現地の子供たちを見て、その体験で見えたものを日本の子供たちにも伝えて行きたいです。」と語りました。また、得意な習字を通しても挑戦し、今年11月に玉川で開催された「玉川-ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団員 教育プログラム2017」の題字に採用されました。

教育学部教育学科3年の湯川真由子さんは、半年間のアメリカ留学を経験した後、もっと国際的なイベントに積極的に参加したいと思い、バンコクで開催されたUSLSに参加しました。「フィールドワークではカヤックに乗って集落に生えた雑草を除去したのですが、きれいになっていくにしたがって住民の方が笑顔になっていくのを見て達成感を感じました。人を通してその国への興味や関心が高まっていくのを痛感し、国際的な人材になるためにもっと努力を続けたい。」と発表しました。USLS参加後、さらに在日米国大使館主催の「アメリカ留学 EXPO 2017」にて通訳ボランティアとしても活動しました。

1年生での受賞となったリベラルアーツ学部リベラルアーツ学科の山本亜海さんは、他の受賞者同様タイ・バンコクの国際シンポジウムに参加しました。「次世代のリーダーになるために自分には何が足りないのか」を反省し、新たに考える刺激になったと話した山本さん。「自分に何ができるのか自ら探求できる人物になりたい」という思いを強くしたそうです。

羽ばたく未来の国際人をサポート!

玉川大学は、このように自ら動こうとする学生たちを育て、その背中をさらに後押ししています。世界で活躍するには、まずは一歩を踏み出すことが大切です。その一歩を踏み出して、活動していく中で悩み、戸惑い、考え、トライ&エラーを繰り返しながら成長していく学生たちを、こうした支援を通して見守りサポートしていきます。

TOPIC

最優秀賞の眞木さんに話を聞きました。

授業から花開いた叶えたい農業、自分の夢

眞木さんが玉川大学農学部生物環境システム学科に進学した理由は、カナダで農業について学べる海外プログラムに魅力を感じたからだそうです。「最初は生物の先生になりたくて、農業と海外という両方の興味を満たせることが良かったのです。」
そして、数ある授業の中でも、石川晃士教授の講座を受けたことで、それまでは日々の自分の周辺環境にしかなかった興味が、一気に発展途上国の農業や地球に優しい農業という世界を見据えた視野へと、広がりました。それこそが自分がやりたい農業だと気づいたそうです。

「農業は木を切ったりする必要があり、生態系を壊してしまうこともあるということに、自分の中でも矛盾を抱えて悩んでいました。そんな時、石川先生から教えていただいたのが“アグロフォレストリー(Agroforestry)”という農業でした。アグロフォレストリーとは、木を耕作地に植え、樹間で家畜・農作物を 飼育・栽培する持続可能な農林業のことです。畑に木を植えたままなので、鳥や虫たちとも共存できるのです。それを熱帯地方にいるコスタリカやブラジルの人と協力して、取り組んでいきたいなと思うようになりました。」
今後は、アグロフォレストリーを専門に勉強できるイギリスの大学院に進んでみたい、としっかり自分の歩む道を一歩一歩見据えている眞木さん。
「そこで知識を学び、アメリカにあるNPOで働きたいと願っています。そのNPOはラテンアメリカの農家の人々に、地域にあるものを活用した安定した自然農法を教え、援助しています。是非そこで働けるようになりたいと思っています。私は小さい頃から喘息がひどく、高校時代も年に1、2回は入院をしていました。だからこそ人より頑張ろうとか、生活環境を大事にしようという思いが強くあります。今は全身から『やりたい』という気持ちが湧いてくるんです。」
今後も国際的なシンポジウムやリーダーシッププログラム、研修などに積極的に参加し、アグロフォレストリーを行なっている現地への武者修行などに取り組んでいくそうです。この1年間の活動で満足することなく、さらに在学中から参加できる活動に積極的に取り組んでいきたいと意欲を話してくれました。