【動画あり】社会科の学習で米づくりを体験。農学部の学生の指導のもと、5年生が田植えに挑戦しました

2018.07.04

5年生は、社会科の授業の一環として、玉川大学農学部との連携授業で米づくりを行います。5月に種籾の選別や育苗づくりはすでに行い、6月は農学部の学生にサポートしてもらって田植えをします。さらに、実りの秋を迎える10月には稲刈り、11月には脱穀・精米、収穫までを体験し、半年間に及ぶ米づくりをとおして農業について学びます。
田植え前の田んぼの代掻(しろか)きは農学部生が行いました。そしていよいよ6月18日(月)、田植えの日がやってきました。台風のため延期になっていたため、子供たちとっては「待ちに待った」田植えです。午前9時から午後1時まで、3クラスがクラスごとに分かれて、それぞれ1時間20分ずつ行いました。

播種の様子

本番の前に、農学部の学生の説明を聞きます

子供たちは自宅から持参したTシャツや短パンなどの作業着に着替え、農学部の農場にある水田に向かいます。広大な農場には、畑や農業用ハウスのほか雑木林もあります。電車で新宿から30分ほどの場所にあるとは思えない、のどかな里山の風景が広がっています。

田んぼに到着した子供たちは、農学部の公認団体「園芸班」の学生から田植えのやり方について説明を受けます。実際に苗を持った学生が「苗は鉛筆持ちにします」「植える前に土をならします」「線に沿って植えます」「植えたら周りから土を持ってきて、苗が倒れないようにしてください」。説明を聞いた児童たちは、大学生に元気よく「よろしくお願いします!」とあいさつしました。
また、小学部の先生からは移動の際、「足元が滑るので走ったり、ジャンプしないように!」との注意がありました。子供たちは「早く田んぼに行きたい!」「早く田植えをしたい!」という気持ちを抑えつつ、滑らないよう慎重に土手を歩き、田んぼへと向かいます。

いざ田んぼへ!

畔(あぜ)に到着すると、子供たちは田んぼの中をのぞき込み、「アメンボだー!」「オタマジャクシ!」と小さな生きものを見つけ、歓声をあげています。
田んぼの中では田植え紐を持つ学生が2人、実際にサポートをする学生4人が待機しています。また、畔には農学部の先生もいます。田んぼは田植えのために一時的に水を抜いていますが、それでも“どろどろぐちょぐちょ”の状態です。4名ずつ順番で田植えを行い、恐る恐る田んぼの中に入って行きます。
「あーっ!」「抜けない!」「うわー、冷たい!」という声が田んぼじゅうに響いています。やがて、田植え紐の前に進み出ると、大学生から苗を手渡されます。植えるのは20㎝ほどに育っている苗3本。まずは苗の持ち方を指導してもらい、田にさしてみます。次に、大学生がちょうどよく直してくれた苗に土を盛って固定していきます。

そーっと苗をさし、そこに優しく土を盛る子供たち。「そう、そう」とやさしく見守る大学生。3本の苗を植えたら、次のグループと交代です。しかし、田植えの間、動かずに田んぼに入っていたせいか、足がなかなか抜けません。ほかの子の腕につかまって足を抜こうとする子もいます。つかまれた子の服には泥の手形がつき、それを見たクラスメイトたちは大笑い、つかまれた子も照れ笑い。
田植えが終わると、田んぼの入り口にある用水路に行き、足の汚れを流します。足元はスニーカーの児童もいれば、長い黒い靴下、足袋の児童も。足にぴったりしたものを履かないと田んぼに入った際、靴が脱げてしまうため各自が用意したものです。
再度田植えをしたい児童は、再び畔に戻り、順番を待ちます。1度目は大学生が選んでくれた苗を大学生の指導のもとに植えていた子供たち。2度目には苗を自ら選び、すすんで苗を植えています。手なれた手つきで植える姿は、子供たちの呑み込みの早さを感じさせるものでした。

田植えを終えて〜子供たちの感想

田植えを終えた子供たちに感想を聞きました。
「大学生から『田んぼの中では、小股にして歩くといい』とアドバイスされました。いい勉強になりました」「足を抜くのが大変でした」「学生さんが優しく教えてくれたので、うまくできました」「いまは機械で植えることが多いと思いますが、あえて手で植えたことでお米づくりの大変さを感じることができよかったです」という感想のほか、「オタマジャクシがかわいかったです」「田んぼにはいろいろな虫がいました」と、田んぼにいる小さないきものに注目している子も。
また、捕まえたオタマジャクシを小さな容器に入れ、農学部の先生に「オタマジャクシのエサは何ですか?」と質問している児童もいました。身近に大学の先生がいて教えてもらえるのも玉川学園ならではです。

大学生にインタビュー

田植えをサポートしたのは、農学部の「園芸班」の大学生です。ふだんは花の苗を栽培したりしているそうですが、こういった課外授業やイベントがあるとボランティアで手伝ってくれています。

リーダーで4年生の村田祥一さんは「子供たちに田植えに興味をもってもらえるように、また、楽しんでもらえるように心がけています。この田植えをとおして“食の大切さ”が伝わればいいなと思います」と話してくれました。さらに、今回2回目の参加だという学生は「子供たちはみんな手際がよく素直で、教えやすかったです。米づくりについて少しでも理解してくれたのでは、と思います」と。また、今回初めて参加したという学生は、「みんな元気で、田植え以外にもいろんなことに興味をもっている姿も印象的でした」「子供たちが呑み込みが早いのでびっくりしました」と、感想を話してくれました。
田植えの途中、泥に足を取られて動けなくなってしまった女子学生に女子児童が手を伸ばし、引っ張りあげている場面を目にしました。当の女子学生に聞いてみると、「女の子のほうから『大丈夫ですか?』と聞いてくれ、手を差し伸べてくれたんです」とのこと。同じ玉川の丘で学ぶ者同士の絆が生まれる瞬間でした。

米づくりに学ぶ意義

米づくりのために5年生に用意された水田は、学内農場にある水田3枚のうち1枚の半分。それを3クラスで分けて利用します。田植えの多くは機械を使って行いますが、5年生の米づくりは田植えをはじめすべて手作業。あえて手作業でやることにより、「農業の大変さ」「食の大切さ」を実感するのです。
次は10月の稲刈りで、刈り取った稲は天日干しにします。植えたのは「日本晴」という銘柄の米。天日干しをした「日本晴」がどれくらい美味しくなるのか、子供たちのみならず楽しみです。
また、家庭科でもお米をテーマにした授業を行ったり、情報の授業では「行事食」をテーマにしたカレンダーを作り、そのなかでお米を盛り込んでいくことも予定しています。米づくりをとおして、さまざまな角度から食について学んでいく子供たち。本格的な水田を利用して、大学の農学部の協力のもと米づくりを体験できるのも総合学園である玉川学園だからこそと言えます。