夏の玉川の丘で繰り広げられた熱い戦い!玉川大学工学部マネジメントサイエンス学科主催「6大学+α対抗プレゼンバトル2018」開催

2018.08.06

7月14日(土)、玉川大学のキャンパスに都内はもちろん、東京近郊や東北地方から大勢の学生プレゼンテーターたちが集結。大学教育棟 2014の521教室にて、玉川大学工学部マネジメントサイエンス学科が主催する「6大学+α対抗プレゼンバトル2018」が開催されました。

このイベントはマネジメントサイエンス学科3年生必修の講義「ビジネスコンテンツ」の一環として開催されたもので、玉川大学のほか、専修大学、多摩大学、東北工業大学、東京国際大学、麗澤大学のゼミ・講義の選抜チームが出場。課題に基づいたプレゼンテーションを行い、審査員の投票によって優秀なチームが表彰されます。また、今回は東京都立晴海総合高等学校の生徒チームも“チャレンジ枠”として大学生チームに挑みました。

プレゼンのテーマは「竹箸を日本と世界の箸の定番に変える一発逆転のビジネスプランとは!」。このテーマは、熊本県で竹箸を製造している株式会社ヤマチク(以下ヤマチク)が、学生たちに業界のイノベーションとなるような斬新なアイデアを期待して提案したものです。プレゼンテーション前に各大学・高校のプレゼンテーターの中には、ヤマチクの工場を見学し、実際に竹箸がどのように作られているかを自分の目で確認するメンバーもいました。
また、プレゼン当日は課題起案者である株式会社ヤマチク専務取締役の山﨑彰悟氏、株式会社HS情報システムズ 代表取締役CTOの野村章氏、株式会社ウフル IoTビジネス開発本部長の林大介氏をゲスト審査員として、またオムロン株式会社の今村隆司氏、日産自動車株式会社の林田辰也氏など多くの企業の方々も、休日にもかからず、学生たちのビジネスプランの審査に駆けつけてくださいました。

①玉川大学 小酒井正和講義選抜チーム
(Apple)

「社会問題解決の手助け」をコンセプトに掲げ、竹箸に唾液を検査するセンサーを埋め込んで、食事の際に生活習慣病や癌などの検査を行う予防医療を実現するというアイデアを発表。予防医療のアイデアの実施体制、コストや営業チャネルなどトータルな提案を数値データなどを交えて発表しました。

②東北工業大学 伊藤光弘講義選抜チーム
(チームぽてさら)

大学生としての視点にこだわったプレゼンでした。ターゲットは大学に入学して一人暮らしを始める子供の食生活を心配する保護者。そんな保護者が引っ越し記念としてメッセージ入りの竹箸を子供に贈るという“新定番”をプレゼン。将来的には「箸を贈る」という風習を国内だけでなく海外にも展開していく構想を提案しました。

③東京都立晴海総合高等学校 有志チーム

竹箸を訪日外国人に無料配布し、彼らが専用アプリで撮影した写真をインスタグラムにアップすることで、国、性別、食べ物の好み、位置情報などのデータを収集。グルメサイトや東京五輪関連企業にそのビッグデータを売却するという斬新なアイデアを提案。提案にあたってヤマチクの工場を見学したり、浅草で外国人にインタビューも行い、臨場感あるプレゼンテーションも好評でした。

④東京国際大学 奥倫陽ゼミ選抜チーム

主として訪日外国人対象に「竹箸」を中心とした“リアル”なソーシャルネットワークを構築するという提案を行いました。箸を使った外国人にその良さを広めてもらう手段として、ミシュランガイドのような「ハシュランガイド」を制作したり、「世界でたった一つのあなただけの箸」の手作り体験など、さまざまなアイデアを披露しました。

⑤専修大学 岡田穣ゼミ選抜チーム

スマートフォン対応のゲームアプリで、国内外に竹箸の魅力を広めるビジネスプランを提案しました。興味や関心のある対象への強い熱意を持ち、積極的に情報を拡散してくれる“オタク”層をターゲットに、竹箸製造会社(ヤマチク)を舞台にしたオリジナル恋愛ゲームの開発を提案。ユーザーがゲームを楽しみながら竹箸の知識を得て、その魅力を発見することで情報拡散と購買につなげます。

⑥多摩大学 松本祐一講義選抜チーム(SHELL)

毎日の食事に「自分らしさ」を取り入れ、食事の時間をより楽しめる「カスタマイズ箸」を提案。「働く女性」と「子育て中の主婦」をターゲットにPR戦略についてプレゼンテーションしました。メンバーはヤマチクの工場で女性社員が箸作りに取り組む姿からこのアイデアを発案したそうです。

⑦麗澤大学 近藤明人ゼミ選抜チーム 

「2020東京五輪を見据えた竹箸と多様な技術のコラボレーション」と題し、竹箸にセンサーを埋め込んで日常の健康をモニタリングするシステムを提案。偶然にも玉川大学のアイデアと似ていましたが、ビジネスモデルなどの部分で独自のアイデアを盛り込み、同じ箸文化で14億人近い人口の中国をターゲットとする提案を行いました。

各チームのプレゼンテーションの後には、会場の審査員からアイデアや意図、実現可能性について多くの質問が寄せられました。時には厳しい指摘もありましたが、学生たちは一つひとつの質問に対して誠実に答え、審査員への感謝の言葉を述べていました。課題の提案者でもあるヤマチク専務の山﨑氏は、にこやかにプレゼンテーションを見守り、時には笑い声を発して学生たちのプレゼンテーションに耳を傾けていました。
全てのプレゼンテーションが終了すると、別室で審査が行われました。結果は、なんとチャレンジ枠で参加した高校生チームが栄冠を勝ち取りました。受賞チームには賞状と記念品(竹箸など)が手渡されました。

「6大学+α対抗プレゼンバトル2018」結果

第1位(優勝)東京都立晴海総合高等学校 有志チーム

無料配布した箸で訪日外国人のビッグデータを収集するというアイデア、ヤマチク工場や浅草でのリサーチ、高校生らしいユーモアを交えながらも堂々としたプレゼン態度など、審査員の満場一致で優勝が決まりました。受賞した生徒は「高校生ではなかなか味わえない機会をいただき感謝しています。賞までいただきありがとうございました」と喜びの言葉を語ってくれました。

第2位(準優勝)麗澤大学 近藤明人ゼミ選抜チーム 

超高齢化社会の進行でこれからますます重要性が増す予防医療の分野にアプローチしたアイデアをビジネスモデルや実際の運用までを考えての提案が高く評価されました。チーム代表の学生は「考え抜いたつもりのアイデアでしたが、審査員の方々からのご指摘でもっと考えを深める必要があることを痛感しました。素晴らしい機会を与えていただきありがとうございました」と感謝の言葉を述べました。

ヤマチク賞 専修大学 岡田穣ゼミ選抜チーム

ヤマチクの山﨑専務の強い希望で受賞。スマートフォンゲームという意外性あふれるアイデアで、AIDMA(アイドマ)の法則のうち、Attention(注意)とInterest(関心)を効果的にビジネスプランに組み込んだことが高く評価されました。「ヤマチクさんに喜んでもらえる提案をしようというのが私たちの目標でした。その気持ちが伝わってうれしい」と笑顔で受賞を喜びました。

  • AIDMAの法則
    消費者が商品を購入するまでのプロセス。
    『Attention(注意)』・『Interest(関心)』・『Desire(欲求)』・『Memory(記憶)』・『Action(行動)』

玉川大学マネジメントサイエンス学科のメンバーに話を聞きました。「私たちのチームはヤマチクさんからいただいたテーマにどう答えていくのか数か月間向き合ってきました。いままでにないもの、工学部ということでIT化もキーワードにし、社会問題解決の手助けになることを目標にかかげました。この竹箸をリハビリテーションに使えないかという着想から思考を重ね、日常使うものから予防医療にと考えていきました。」と長期間取り組んできたチームの発表について話してくれました。さらにこの発表に至るまでのチームのことについては「グループワークは授業以外の時間も使い、22回ミーティングを重ねてきました。誰に頼めばいいのか自分がやるべきなのか悩んだこともありましたが、メンバーとコミュニケーションをとり、みんなで取り組んでいくことの大切さを学びました。」と語ってくれました。

玉川大学マネジメントサイエンス学科小酒井正和教授は、「このような機会をつくっているのは、21世紀における変わり続ける社会・流動的な社会の中で、いかに自分で答えを創っていくのか、そして自分で続けていくか、そういう思考をできる人材を育て、支援していくことが必要だからです。もっと参加校を大学・高校ともに増やしていき、みんなで新しい社会を考え、新しい世の中を創っていくベースとなるような試みをしていきたい」とこのプレゼンバトルの意義を語ってくれました。

“バトル”と銘打った企画ながら、当日の会場は終始和やかなムードで進行し、プレゼンテーターの学生たちも他大学の発表を熱心に聴いていました。企業の実際のニーズに学生たちが自分たちの目線からのアイディアで競い合うという熱い戦いは、さらに規模を拡大して開催していく予定です。