将来の目標を見据え、今すべきことを考える。卒業生の時友典彦さんを迎えて文学部の学友会寄附講座が開催されました

2019.01.15

玉川大学・玉川学園の卒業生によって構成される学友会では、「学友会寄附講座」を企画・開催しています。12月5日には文学部英語教育学科の1年生を対象に、将来のキャリアなどについて考える「1年次セミナー」の授業の一つとして実施。卒業生で日本コンクリート工業株式会社の時友典彦さん(文学部2008年卒)をお招きして、語学の習得や海外でのビジネスについて、幅広く語っていただきました。

時友さんは文学部英語教育学科の前身の文学部国際言語文化学科でスペイン語を専攻。仕事で海外に赴任し、英語力を生かして現地で会社を設立するといったこれまでの経歴から、今回ご登壇いただくことになりました。

時友さんが大学卒業後に就職した日本コンクリート工業株式会社は東証一部上場の、電柱などのコンクリート製品の製造・販売を行う会社です。入社後に社長室や人事部など、社内の管理部門でキャリアを積んできた時友さんにミャンマー駐在の話が舞い込んできたのは、2014年のことでした。会社としても海外法人設立は久しぶりのことだったので、まずは社内の海外室に異動し、設立準備を行うところから始めたそうです。
「海外赴任となった際に求められるのが、まずは英語力です。大学時代の私はスペイン語専攻で、英語に関しては必修科目で学んだ程度でした。ただ、スペイン語の知識が役立つ部分も多く、入学時に400点程度だったTOEICも、卒業時には650点程度に上がっていました」。けれども入社後は語学の勉強をしてこなかったこともあり、海外赴任が決まった時点でのTOEICスコアは280点だったそうです。


そこで時友さんが英語力を再び上げるためにまず取り組んだのが、中学校時代の英語の教科書で復習をすることでした。「中学校の英語をマスターすれば、相手が話す英語はある程度理解できるはずです。そこから、見たり聞いたりした英語の表現をひたすら真似ることで、英語力を高めていきました」。英語はstudyよりもtrainingというのが、時友さんの英語力アップの秘訣だったそうです。これは留学を控えた学生にとっても、いいヒントになりました。

そしてミャンマーでの仕事に関する説明を行った時友さん。その上で、まずグローバルに仕事をするためのポイントについて言及しました。「ビジネスで大切なのは信頼で、その重要性は国内外を問わず変わりません。そして信頼は、日頃の何気ない会話から生まれます。だからこそ、英語や現地の言葉、そしてその国のことや日本のことを理解して、コミュニケーションに生かすことが重要になってきます」。

またこの日集まった英語教育学科の1年生は、2年次秋から10ヵ月間の海外留学に全員が参加します。そんな彼らに対して時友さんは「大切なのは準備」と力説します。「将来自分が何をしたくて、そのために2年次の留学はどのような意味を持つのかを考えた上で、今できることをしてください」。語学の勉強も同様で、単に英語が話せることを目指すのではなく、自分は英語を使って何がしたいのかを考えてほしい、そんなメッセージを時友さんは学生たちに送りました。

講演後の質疑応答でも「さまざまな国の人との交流で、重要なことは?」、「ミャンマーでは相手が英語を話せない場合もあったと思いますが、そんなときはどうしましたか?」といった質問に、時友さんは丁寧に答えてくれました。この日の講演を聞いた学生からは、「自分の中に軸を作るという話が印象的でした。私も自分の軸について考えようと思いました」、「普段なかなか聞くことのできない会社内部の話をくわしく聞くことができて良かった」といった感想が聞かれました。

「学生時代を思い返すと、勉強以外では旅行や宴会ばかりしていました」と語る時友さん。けれどもそこで培ったコミュニケーション力などは、社会に出ても大いに役立ったそうです。そうしたエピソードも含め、大学での1年目を終えつつあるこの日の学生たちにとって、時友さんの話は将来の目標の立て方や、そのために大学在学中に何をするべきか、改めて考えるいい機会になりました。