玉川学園IBクラス×NASA×米国大使館による特別授業を開催

2013.05.31

5月29日(水)、サイテックセンター・スターレックドームにて、NASAアジア支部代表のクリストファー・ブラッカビー氏をお招きして、IBクラスの7-12年生105人を対象とした特別授業を行いました。これは米国大使館文化広報部とNASA(National Aeronautics and Space Administration : 米国航空宇宙局)の企画によるプログラムです。

ブラッカビー氏は、NASAの東京事務所で日本やその他のアジア諸国との宇宙開発の連携窓口を担当しています。今回は「NASAの今、私の人生」と題し、同氏がかかわってきたプロジェクトの経験やNASAの取り組みの紹介や、生徒のキャリア・プランニングに参考となるお話しをうかがいました。なお、授業は全て英語で行われました。

はじめにNASAの活動内容について説明がありました。いうまでもなく同局は、様々な宇宙開発を行っています。宇宙ステーション開発、私たちが利用する飛行機より速く飛べるような宇宙船の開発、無人探査機を使用した太陽系の探査、果てしなく広大な宇宙空間の長期間の探査、宇宙からの地球の気象状況の調査など、枚挙にいとまがありません。また、月や火星に関する探査・研究結果についても紹介があり、1969年の月面着陸や最近撮影された火星における地表の写真についても説明がありました。

「これは“宇宙空間”の写真だと思いますか?」と問いかけられたときの写真には、スキューバーダイビングをしているような宇宙飛行士が写っていました。宇宙空間にある宇宙ステーションの点検や修理を行なうためには、地球上でも似たような環境を整える必要があります。そこでNASAでは、非常に大きいプールのような「無重力環境訓練施設」(Neutral Buoyancy Laboratory)を設けて、宇宙飛行士がダイビングのような訓練をしているとのことです。彼らは、自分の体が適切な対応をとれるかどうかテストしながら、無重力状態で様々な任務を遂行するための訓練をしています。

NASAで行われているプロジェクトには、多くのスタッフが関わっています。そこで働くために、何を学ぶべきなのでしょうか。ブラッカビー氏は、「科学、技術、工学、数学(Science, Technology, Engineering and Mathematics : STEM)を勉強しなければなりません。英語の学習もまた必要です。」と強調しました。科学的な調査結果について、様々な国から来た研究者やスタッフ同士で、英語を用いてコミュニケーションをとります。また、スタッフは多様な専門家で構成されています。科学者、法律家、国際関係学者、食糧問題研究者、技術者、教師、ジャーナリストといった人々が実際に働いています。このように、科学技術分野だけでなく国際関係分野やその他にも及んでいることが特徴です。なお、北米で科学技術を学べる工科大学等の紹介もあり、海外の大学進学を考えているIBの生徒は貴重な情報を得たようです。

授業の後半では、ブラッカビー氏より生徒たちへ次のメッセージが送られました。1.失敗を恐れないこと、2.あきらめず挑戦すること、3.各人の考えを持つこと、4.好奇心を持つこと、5.大きな夢を持つ続けること、6.人生を楽しむこととの6つです。これらは、NASAの135のミッションに取り組みから導かれたことでした。ミッションの全てが成功したのではなく、残念ながら事故に至ったケースもありました。しかしこうした困難を乗り越え、国際的に新しい宇宙開発を進めています。その裏には、関係した全ての人々の挑戦と良き協働関係があるとのことです。

最後に質疑応答も活発に行われました。「日本の折り紙の技術が使われているのは本当ですか。」という質問に対し、「例えば、ソーラーパネルをコンパクトに折りたたみ、宇宙空間で広げる技術が活用されています。エネルギーの節約につながっています。」とコメントいただきました。また、「NASAで開発されたロボットは地球に帰ってくるのですか。」には、「作業用ロボットは作業をした後、地球に帰還しません。宇宙空間に在り続けます。」とお答えいただきました。

これからも玉川学園は、日々の授業やこのような特別な授業を学内外で設け、STEM教育の一層の充実を図っていきます。