芸術学部の学生が、授業の一環で現在建設中の食堂棟のサインデザイン案を作成しました

2014.08.06

現在建設中の大学教育棟2014と食堂棟は、建設過程から様々な教育活動が展開されています。今回はその一つをご紹介します。

芸術学部の授業「情報デザインC」では、学生が食堂棟2階の配膳カウンターのサインと2階のガラス扉の衝突防止サインのデザインを提案するプロジェクトを行っています。約2か月の間、学生たちは4つのチームに分かれて、工事現場見学をしたり、卒業生のデザイナーから指導を受けたりと自分たちのデザインについて討議を重ねてきました。

春学期最終授業日である7月18日(金)に各チームのプレゼンテーションが行われました。デザインを総括している株式会社久米設計 設計本部建築設計部の富岡由貴(とみおか ゆき)氏、サインの施工を行う丸善株式会社 東日本デザインセンターの高原光彦(たかはら みつひこ)氏・越 浩整(こし ひろまさ)氏、玉川学園からはe-エデュケーションセンター長の橋本教授、食堂を所管する総務部のスタッフが審査員として参加しました。

前半は、食堂棟2階の配膳カウンターのサインからプレゼンテーションがスタートしました。最初のチームは「チームen」。コンセプトを「環」(わ)とし、人の輪を連想させるやわらかいイメージを表現していました。丸みの帯びた文字を自分たちで作成し、パステルカラーで目立つ工夫をしていました。

2番目のチームは「プチハイエナ」、テーマはナチュラル。ユニバーサルデザインや親しみやすさを考慮し、文字とピクトグラムをあわせたサインをイメージしていました。また自然が多い玉川学園を表すために、木を施工素材として選んでいました。

3番目に発表したチームは、「鴨フライ」。シンプルかつスタイリッシュをコンセプトに、可視性が高くわかりやすいデザインを目指しました。玉川大学の代表的な研究であるミツバチの六角形をモチーフとし、館内の他のサインで使用されている共通フォントを採用し一体感を出していました。

最後のチームは「チームS」。英語+ご飯=「英ご飯」をコンセプトとして、英語表記と食器のイメージを融合させたデザインを作成しました。食堂内にはカラフルな緑黄色野菜の色の柱があるため、あえてシンプルな黒を採用していることが印象的でした。

後半は、2階のガラス扉の衝突防止サインのデザインのプレゼンテーションです。「チームen」は「環」をコンセプトに、各扉を「絵本」のページに見立ててイメージづくりをしました。ストーリーは蜂が様々な動物に出会って友達になり、皆で歌を歌うという展開です。各ガラス扉をスマートフォンで写真を撮影すると、パラパラ漫画のようになるという学生ならではの発想と提案でした。

チーム「プチハイエナ」は、玉川学園が大切にしているものの一つである「歌」と、「人の成長」の2点をコンセプトに挙げました。プレゼンでは玉川学園の校歌の楽譜と、同じキャンパスに集い幼稚園から大学院まで成長していく姿を合わせたデザインを提案しました。

チーム「鴨フライ」は、「Tamagawa Landscape」(玉川の風景)をコンセプトに、玉川学園の豊かな自然環境、歴史を感じる建物、最先端の研究をする施設などの様々な風景をモチーフとして、ステンドグラス調のデザインを提案しました。レイアウトに高低差をつけ衝突防止機能を高め、バランスを考えたデザインになっていました。

「チームS」は、「FLOWERS VIEW」をテーマとし、玉川大学で有名な研究の一つであるミツバチをイメージした六角形のモチーフに、「玉川学園の花マップ100選」を参考に、花の絵と学術名称を英語で表記するデザインを考案していました。それらはパステルカラーで、六角形のグレーのすりガラス状のシートとともにバランスよく配置しているデザインを提案しました。

各チームのプレゼンテーションが終了し、審査員から講評をいただきました。「機能を損なわないように既存の概念を壊そうとデザインを考えた気概がみられる作品ばかりでした。皆さんの新鮮なアイデアを感じました」、「私たちもいろいろな現場で提案しているが、皆さんのような発想はなかなかありませんでした。本当に素晴らしい」、「この建物だけでなく他にもこのような企画をやりたいですね」と高評価をいただきました。ただ、「コンセプトの部分で充分な検討が必要」「自分たちの思いをもっと語ってほしかった」「同じ空間にあるデザインとの調和性についてはどれくらい表現できましたか?」「パース図内にイメージとして掲載しているが、サイズ感が合っていない」といった改善点も指摘されました。

このプロジェクトを通して学生たちは、デザインを生み出す過程をチームで行うことによってお互いの意見を尊重し積み上げていくことの大切さを深め、新しい発見や自分たちに足りないものに改めて気づくことができました。クライアントの要求に答える最良のデザインを生みだすことの難しさ・やりがいも見出すことができたと思います。
この後、審査員と担当教員が検討会を開催し、最終的な候補を選びます。今後の展開をぜひご期待ください!
また、このプロジェクトの内容については、後日詳しく紹介いたします。