【動画付き】幼保取得特例プログラムのスクーリングが行われました

2014.09.09

「教員養成の玉川」が届ける『乳児保育』スクーリング

平成27年度からスタートする「幼保連携型認定こども園」は、就学前の乳幼児とその保護者への繋ぎめのない一体的な教育・保育・子育て支援を行う施設です。安心できる環境で、豊かな教育・保育を展開するには、新たな制度にふさわしい教員の活躍が求められ、「保育教諭」として幼稚園教諭免許状と保育士資格の両方を有することが必要となりました。文部科学省・厚生労働省では、必要となる免許・資格の取得の促進を目指して、幼稚園・保育所等での在職経験を基にそれぞれ8単位を修得することで、不足する免許・資格が取得できる特例法を整備。玉川大学では平成26年度より、この特例法に基づいた「幼保取得特例プログラム<幼稚園教諭免許状取得コース><保育士資格取得コース>」をスタートしました。このプログラムでは、配付されるテキストを中心にした通信教育(1年間)による自主学習を行いますが、<保育士資格取得コース>の科目の一つである『乳児保育』では、その学習内容からスクーリングが必修です。今回は8月上旬に2日間にわたって行ったスクーリングの様子を紹介します。

大勢の受講生とともに学び合い、刺激し合う場

8月9日・10日、「幼保取得特例プログラム」で<保育士資格取得コース>を選択した現職の幼稚園教諭や経験者111名が『乳児保育』のスクーリングを受講しました。二つのグループに分かれてそれぞれが講義(演習)と実習を交互に受け、2日目の最後には期末試験を行いました。講義(演習)は須永美紀先生による「乳児期のとらえ方と保育」「乳児期の発達と保育内容」「乳児保育の諸問題と今後の課題」です。生きていくための基礎を育む重要な時期の保育に求められる乳幼児理解の視点について学ぶとともに、現代の乳児保育のニーズに即した保育のあり方を考察し、保育実践の中で展開するために必要な力を養うことを目指します。

 

講義内容の一つとして、乳児が大人にはないたくさんの能力を持っていることを取り上げました。そこでは、DVDによる実験映像を見て、乳児が人の顔を見分けたり、音声の聞き分け、悪者を見分ける能力を備えていることを学びました。また、「チャイルドビジョン」というメガネを作り、廊下や階段を歩き、子供の視界は大人より狭いということを体験しました。体験後、受講生同士でその感覚について話し合い、大人とは異なる見方・感じ方への理解を深めました。さらに、月齢に応じた発達とふさわしい保育内容や環境、保護者との良好な連携・協働についても考える機会が得られました。  スクーリングでの学びについて須永先生は「大勢の受講生とともに学ぶことで、周りの方と話し合うチャンスが多かったと思います。それにより学びが深まり、新たに発見することがあったり、大勢で学ぶことのメリットはたいへん大きいと思っています」と話します。

実習で体験し、講義(演習)で学びを深めるスクーリング

スクーリングを特徴づけるものの一つに実習があります。平よし子先生の実習では、乳児の基本的なケアの技術の習得を目標に、「抱っことおんぶ」「おむつ交換、衣服の着脱」「保育所における食育」「アレルギー児の対応」「授乳、離乳食の体験」などを実践的に学びました。 「抱っことおんぶ」では、子供の情緒を安定させ、また緊急避難時に子供の命を守るおんぶヒモについて考えました。中には「教科書でおんぶひもを見たことはあるが、実際に使ったのは初めてで難しい。」という受講生もいました。別の受講生は、「パート勤務していた保育園で東日本大震災に遭遇。その時に保育士が晒し布を5,6本出して、皆がササっと簡単に1人で背負う姿を見ました。簡単だと思っていましたが、実際やってみると1人で背負うのがこんなに難しいと驚きました。熟練した保育士の技術なんだと、改めて尊敬の念がわきました」と話します。

今回のスクーリングの受講生は現職の幼稚園教諭やその経験者で、年齢の幅が大きいことが特徴です。講師の平先生は、「グループワークでベテランの方と若い方が交じって学ぶスタイルこそ、お互いに刺激し合えるスクーリングのよさが現れていると思います」と話します。おむつ交換や沐浴の介助では、子育てを経験した受講生が、若手の受講生にアドバイスする姿もあり、和気あいあいとした雰囲気のなかで学び合いました。仕事や家事の合間を縫って勉強を続ける通信教育ですが、講義(演習)と実習の合間に、レポートの書き方についてレクチャーがありました。受講生たちはレポート作成のポイントを学び、不安や疑問を解消することができました。

  

受講生からは『乳児保育』のスクーリングについて、「講義と実習の両面での学びは、体験しながら深く学べることがとてもよかった。この学びを今後の保育に活かしたい」「勤務先の環境では乳児を保育することはないが、幼稚園に入るまでの子供たちは、どのように過ごして成長していくのかを学べ、子供たちの理解に役立つと強く思った」といった感想がありました。2日間にわたり開催されたスクーリングの受講生のみなさん、お疲れ様でした。短い期間の学びでしたが、今後のみなさんの活動にきっと役立ちます。

<保育士資格取得コース>「乳児保育」スクーリングの様子をご覧ください