ソバ

ソバの花で採蜜するミツバチ。ソバの花は長柱花、短柱花の2異型ずいで、長柱花は柱頭が長く雄しべが短い。短柱花は柱頭が短く雄しべが長い。虫媒を中心とした他花受粉である

北海道弟子屈農場が立地する弟子屈町では「摩周そば」のブランドでソバ栽培が行われている。作付面積、生産量とも北海道が日本一だが、消費量の約80%を輸入に頼る現況だ。弟子屈町のソバの作付面積は約250haで畑作総作付面積の20%を占めている。

健康食品として高品質なタンパク質やビタミンB群、ルチンなどを多く含む反面、アレルゲンのグロブリンを含んでおり、食品衛生法により特定原材料のひとつとされる。花房は各枝の先端に付き多くの小花の蕾が集まる。下部の小花から少しづつ開花し先端へ進む無限花条花という開花方式であるため、開花期間が20~30日と続く。開花最盛期には圃場一面が白くなり、景観作物としての栽培も行われている。

また、ソバの花には蜜腺がありミツバチの蜜源でもある。ソバの蜜は蜂蜜の中でも一番栄養価が高いと言われ、独特の黒い色は鉄分が多く含まれている証だ。ミネラルも豊富でソバ特有のルチンも含まれるため、強い抗酸化作用がある。弟子屈農場で採蜜された「たまがわはちみつ弟子屈町百花蜜」を是非一度味わってほしい。

(農学部技術指導員  大宮正博)
『全人』2017年11月号(No.821)より

ソバ

学名:Fagopyrum esculentum
タデ科ソバ属

普通ソバ、和ソバとも呼ばれる。中国南部雲南省から四川省にかけての山岳地帯が起源と推定される。そこで栽培されたソバが中国から朝鮮半島、対馬を経由して日本へ伝播したと考えられている。荒地でも栽培可能で栽培期間が60~80日程度と短く、作付体系上有利でもある

果実は卵形で鋭い3稜があり、緑色から白色、紅色、完熟して乾燥すると褐色から黒色になり、種子中の胚乳をソバ粉にする
開花最盛期のソバ畑。夏の観光シーズンには、立ち止まって写真に収める姿が多く見られる