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故きを温ねて 65

子供達一人一人が充分に生かされた有意義な学習

工学部に設置された電動計算機。1963(昭和38)年頃
パソコンを用いた自由研究に取り組む中学生。1990(平成2)年

玉川大学工学部は1962年1月20日に認可され、同年4月に一期生が入学。同年10月、工学部設立記念で玉川演劇の会「ガリレオ・ガリレイの生涯」が都市センターホールにて上演された。
劇中、ガリレオの「科学の唯一の目的は、苦しみにみちた人間の生活を楽にすること」という言葉が取り上げられた(『全人教育』第165号)。
複雑な計算を即座に解決するのが計算機であった。工学部設立翌年、工学部校舎(現大学8号館)に電動計算機が置かれた。電動と名がつくのは、電動になる前は手動だったからだ。3年後には教育用汎用コンピュータ「NEAC‐2206」が導入され、85年4月には日本アイ・ビー・エム株式会社よりIBMマルチステーション5550が30セット寄贈された。これを契機に他学部の「情報演習」等の科目、中学部自由研究での利用が始まった。
幻灯機やテレビに始まり、60年に児童生徒自らが操作するシンクロファクスという教育機器が小中学部(当時)で導入され、現在はOHC(実物投影機)や電子黒板を使用している。今後はさらに進化発展し、さまざまな教科でAIの学習への導入が試みられるだろう。
小原國芳は教育機器の導入について「子供達一人一人が充分に生かされた有意義な学習がなされている」(『教育技術の革新とティーチング・マシン』)ことが重要と、半世紀以上前に述べている。AIを学習活動に取り込む時の心得である。

(文=白柳弘幸 教育博物館)
『全人』2019年3月号(No.836)より

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