『全人』2017年1月号 No.812より
2017年1月号 No.812
1月号の特集は「玉川大学の教員養成」です。玉川では「進みつつある教師のみ人を教える権利あり」という言葉を標榜し、創設以来、教員養成に力を注いできました。
巻頭では、小松親次郎 文部科学省審議官と小原芳明学長が、アクティブ・ラーニングの時代に求められる教員養成のあり方をめぐって対談します。教員をめざす学生の4年間を通した学びや、教員養成を支援する教師教育リサーチセンターの取り組みの紹介に加え、教員としての実践的な指導力を培う学部・大学院の授業の模様をルポし、併せて学生の声も紹介しています。
研究エッセイでは、昨年春、本場オーストリアでスキー指導者としての研鑽を積んだ大澤誕也 K-12教諭が、伝統のスキー学校の教育的意義と今後の展開を語ります。
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小原: いままでの教員養成はいわばプロダクトアウト型。大学がこれでよしと養成して送り出すわけですが、社会の変化を受けて、大学側もマーケットインにシフトするべきです。玉川大学でも理想の教師像を掲げて教員養成をやっているけれど、「教育とはこうあるべきだ」的な部分があることも否定できません。責任ある教員養成という視点に立つと、採用者側=マーケットの要求を踏まえた養成こそ求められている。教育課程と学びの方法が大きく変わるのに合わせ、教員養成をする大学も大きく変化する時期に来ています。 小松: 教師は完成品が求められるのですが、一方で新陳代謝していかなきゃいけない。経験を積んだベテランと体力的にも発想的にも柔軟な若手がうまく組み合わさって教育を行っていかなきゃいけないと思うんですね。
「アクティブ・ラーニング時代の教員養成」 小松親次郎×小原芳明 p4
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玉川の全人教育では、「真・善・美・聖・健・富」の6つの価値を調和的に育てることを目指しています。スキーはこの「健」の教育において、デンマーク体操とともに重要な役割を担っています。
創立期に歴史を遡るスキー学校では、世界最難関ともいわれるスキー指導資格を持つ、オーストリア国家検定スキー教師を折々に招き、子どもたちが本物に触れる機会も設けてきました。
現在では、低学年4年生と中学年5年生、7年生において、4泊5日の日程で、長野・志賀高原でスキー学校を開催しています。創立以来の伝統を継ぐスキー教育 大澤誕也 p26
目次
- [特集]玉川大学の教員養成
新春特別対談
アクティブ・ラーニング時代の教員養成
小松親次郎×小原芳明
全国で活躍する玉川大学出身の教員・保育士
4年間を通した教員養成
教員養成の授業ルポ
教育実習(事前指導) 工学部
教職実践演習 教育学部
児童英語の実践 教職大学院
故きを温ねて 41 「敎師は水車でなければならないです」…白柳弘幸 - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 玉川大学コスモス祭2016
- K-12 Report
「第5回 探究型学習研究会ポスターセッション」…後藤芳文 - 研究エッセイ
創立以来の伝統を継ぐスキー教育…大澤誕也 - 玉川発見伝 9
本部棟…モリナガ・ヨウ - 今月の一労作 36
コスモス祭2016 会場装飾 大体育館の垂れ幕 - キャリアナビゲーション’16
就職活動の【反省・後悔】は? +とにかく実践講座 - 学園日誌…小原芳明
- Book Review 142 『ソウル・オブ・マネー』…藤枝由美子
- 教育博物館館蔵資料紹介 294 「デュオ・カサド演奏会ポスター」…栗林あかね
- 玉川の仲間たち 「アマミサソリモドキ」…深澤元紀