『全人』2017年11月号 No.821より

2017.12.15

2017年11月号 No.821

1967(昭和42)年、工学研究科修士課程が開設され玉川に大学院が誕生しました。以来50年、高等教育(学士課程)の学びを土台に、より高次な専門性を有した知識や技術、教養を培う教育・研究機関として、社会に役立つ人材の育成を担っています。現在は6研究科12専攻に拡充。現役の大学院生と社会で活躍する先輩へのインタビューで学びの中身に迫りました。研究エッセイは「玉川学園おける考古学研究」と題し、教育博物館の企画展「考古資料展」の開催にあわせて菅野和郎准教授が執筆。考古学研究会の意欲的な活動に焦点をあてて、その足跡をたどります。
表紙写真=岩崎美里

  • 大学院生は学会で発表する機会も多い。最先端の研究に触れ、研究者と交わす議論が新たな研究につながることも

    恩師の高橋貞雄先生や松本博文先生から、身近な「?」が研究の原点になることを教えていただきました。その「?」の答えを追究すると同時に、英語教師になるための力をもっとつけようと進学を決めました。
    現在は理論の勉強や模擬授業の練習と並行して、現場を知るために週1回公立中学校に教育ボランティアで通っています。英語科の先生方を補佐する中で見えてきたのは、授業内における先生の声かけによって、生徒のリアクションも変わること。理論と現場の実践を一体化して学んでいます。また学部の教育実習では目の前の仕事をこなすのに必死でしたが、今は当時気づけなかったことに目が向くように。大学院での学びがあってこそと感じます。
    国内外の学会にも先生方の指導のもと参加しました。助成金制度などのバックアップのおかげでさまざまな研究活動の機会を得て、経験を積み、より広い視野を持てるようになりました。

    文学研究科修士課程2年 大岡真依さん  p5

  • 玉川学園考古学研究会は大学生を中心に、高等部生、中学部生、小学部生も参加していた。写真は町田市御嶽堂遺跡の発掘の様子(1969年)

    1967年3月、学園内の新校舎(現研究・管理棟および旧大学図書館)建設に先立ち、大学生と高等部生が本部台遺跡の発掘調査を行いました。このとき縄文時代中期の住居址が2軒検出されています。
    この調査を契機に、玉川学園考古学研究会が結成されました。(略)
    当時の町田市で遺跡の発掘調査を行う実力を備えた組織は、玉川学園考古学研究会のみでした。そのため浅川氏と研究会は60年代後半から70年代初頭まで、夏・冬・春の長期休暇中に、町田市内で立て続けに発掘調査を実施しています。手がけたのは本部台遺跡のほか、中村遺跡、田端遺跡、高ヶ坂石器時代遺跡八幡平遺跡、綾部原遺跡、御嶽堂遺跡、清水台遺跡など。千葉県芝山町での発掘も行っています。休暇中は発掘、学期中は部室での出土品整理と勉強会というのが、考古学研究会の基本スタイルでした。

    研究エッセイ「玉川学園における考古学研究」菅野和郎 p24

目次

  • [特集]大学院で学ぶ
    文学研究科 千田啓介さん/大岡真依さん
    農学研究科 西村正和さん/長村和彦さん
    工学研究科 北川 聖さん/宮田真宏さん
    マネジメント研究科 廖 博群さん/米山範彦さん
    教育学研究科 古屋佑奈さん/戸谷友有子さん
    脳科学研究科 仁科国之さん/アライン・アントニオ・リオス・ダビラさん
    数字で見る玉川の大学院
    故きを温ねて 50
    「大学の先生をヨソからばかり頂いとるワケにも行きませぬ」…白柳弘幸
  • TAMAGAWA GAKUEN NEWS
  • 行事報告 サマースクール チャレンジ・キャンプ…野瀬佳浩
  • 研究エッセイ 玉川学園における考古学研究…菅野和郎
  • 玉川玉手箱 13
    挑戦者のための世界は深く、広く…村井伸二
  • 今月の一労作 43
    国際学生リーダーシップシンポジウム
  • キャリアナビゲーション ’17
    アイシン精機株式会社 池田直将さん+イベントスケジュール
  • 学園日誌…小原芳明
  • Book Review 151 『クマのプーさん』…今尾佳生
  • 教育博物館館蔵資料紹介 303 「深鉢形土器」…菅野和郎
  • 玉川の仲間たち 「ソバ」…大宮正博