『全人』2015年12月号 No.800より
2015年12月号 No.800
今月号で『全人』は800号の誕生日を迎えました。
1929(昭和4)年、学園創立と共に創刊され、86年の学園史を共に歩んできた『全人』。バックナンバーの蓄積は、そのまま玉川の教育活動の記録です。 『全人』創刊時の誌名は『學園日記』。発行人の小原國芳は創刊の辞に「『學園日記』の生れましたわけ」と題し、「同じホントの教育の道を開拓しようとさるゝ方々へ、この『學園日記』は生まれました」と記しています。玉川教育の実践と成果を世に問いかけるという創刊時からの方針は、いまも編集に携わる者にとっての確かな道標です。800号記念の特別企画として創刊号からのバックナンバーを渉猟し、現在へとつながる玉川教育の原点をたどりました。
また、今月号では玉川の伝統行事、第87回体育祭の模様を生き生きとした写真で報告しています。
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喜んで、困難を友としてよ、
微笑を以つて辛苦を迎えてよ。やらうよ。
1929(昭和4)年1号『學園日記』No.1「少年たちに告ぐ」小原國芳『全人』を800号さかのぼり、昭和4年刊行の第1号には、創立者小原國芳による創刊の辞「『學園日記』の生れましたわけ」に続いて、「少年たちに告ぐ」と題する連載がスタートしている。
「時計の長針となり短針となることは誰も欲しよう。しか(し)、何人にも認められない處に──しかも窮屈な、暗い、むさ苦しい處にゼンマイはコツコツと規則正しく、(略)働いていることを考へなければならない」「眞實を生きやうよ。(略)己れを捨てることは、ホントの自分が生きることなのだ」と、ほとばしる勢いの文があって上掲の一文へとつながる。玉川モットーの原型である。
「人生の最も苦しいいやなつらい損な場面を真っ先きに微笑を以って担当せよ」
玉川っ子の手本となり支えとなり励みとなるモットー。時を超えて、色褪せず温かく力強い。「『全人』でたどる玉川の原点 玉川モットー」p4
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七時、朝食。黙禱して小原先生の「頂きます」
という掛声と共に食べ始める。
1955(昭和30)年2月号『全人』No.66「入塾希望者のために」三瓶政一郎玉川に学食は3つある。講堂前のりんどう、大学8号館近くのKEYAKI、大学教育棟 2014に隣接する朔風館だ。
学食の起源は「塾食堂」にある。教師の家を塾とし寄宿生活を送る塾生の食事は、創立時は各塾で、創立翌年からすべて塾食堂(初期の建物は現存せず。現りんどう)がまかなった。学園の発展にともない、通学生も利用できる食堂へと生まれ変わった。塾食堂がりんどう食堂に、さらにけやき食堂(現KEYAKI)、朔風館食堂、グリーンハウス(朔風館内に移転)と増え、今も学生や教職員の健康を支えている。今年、学友会は食生活が不規則になりがちな学生のために100円朝食を開始した。食堂はいつでも学生に優しい。「『全人』でたどる玉川の原点 食堂」 p10
目次
- [特集]『全人』でたどる玉川の原点
玉川モットー
労作
松陰橋
音楽祭
図書館
児童百科
食堂
玉シャツ
スキー学校
クリスマスツリー
ハチミツとアイスクリーム
国際交流
校歌
故きを温ねて 29
「玉の方がわかりやすいし書きやすい」…白柳弘幸 - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 玉川学園・玉川大学 第87回体育祭
- 行事報告
オレロップ体操アカデミーからエリートチームが来園…宮崎純子 - 玉川発見伝 3
礼拝堂のチャイムに創作へと昇華した労作を見た…モリナガ・ヨウ - 今月の一労作 25
玉川といえば労作 高学年労作委員会 - キャリアナビゲーション'15
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- Book Review 130 『神様の御用人』…野中めぐみ
- 教育博物館館蔵資料紹介 282 「新版 學校運動雙六」…柿﨑博孝
- 玉川の仲間たち 「ジャボチカバ」…水野宗衛