『全人』2016年1月号 No.801より
2016年1月号 No.801
1月号『全人』は、1967年から「コスモス祭」と呼ばれるようになった玉川大学の文化祭を徹底レポートしました。課外活動展と8つの学部展を中心に、学生が日頃の学修と活動の成果を発表した11月7日、8日の2日間。学友会、父母会、大学附置機関の研究所なども参加した全学的な祭展の模様を、たくさんの写真と実行委員をつとめた学生たちのコメントとともにお届けします。
さらに今月号に掲載しているのは、67人めとなった卒業生インタビュー「玉川の先輩を訪ねて」。国境なき医師団、国連難民高等弁務官事務所などで人道支援の仕事に携わってきた今城大輔氏にお話をうかがいました。グローバルな社会で生きるためには多様な価値観や文化を受け入れることが第一歩だという言葉は、途上国や紛争地での支援活動の経験に基づいています。ぜひ、ご一読ください。
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1963(昭和38)年12月19日、本学で初めての大学文化祭が開催された。小原國芳は開催に寄せ、「与えられた教科、きめられた仕事、それらを十分に馬力かけてやることは無論、大事なことである。が、それだけではスマないものがある……めいめいがシンからやりたいものが、いろいろあるだろうと思う……そこに、実にメイメイの生命となるものが潜んどるのかも知れない。その人その人の生きる所以のものがソコにあるのかも知れない」(『喜寿によせて 文化祭』)
当時、大学は文学部と農学部の2学部のみで、文化系同好会はへき地教育研究会等の10部ほどであった。この年度の大学卒業生は140名で、現在に比べると本当に小さな小さな大学であった。
「小原先生喜寿のお祝いに、大学生たちは活動の成果を知らせたかった」と、文化祭常任委員会の初代議長であった米山弘(当時文学部教育学科3年、元文学部教授)は語る。「故きを温ねて30」 白柳弘幸 p17
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ふだん何気なく生活していると、世界には自分と違う価値観や文化があって、実は考え方も背景も異なる人たちに囲まれて存在していることにはなかなか気づかない。でも、途上国や紛争地などの現状を知るほどに、"世界は広くて、狭い"と実感します。難民問題はどこか遠い地で起きているように思っていても、苦しんでいるのは同じ人間なのです。
ますます多様化していく国際社会で生きていくための第一歩は、世界の見方はいくらでもあるし、僕らの価値観がすべてではないと知ることだと思います。(略)
ひとつだけ伝えたいのは、「自分が好きなことをとにかくやってみよう」ということ。好きなものに夢中になることで、感性はきっと豊かになるし、いざ様々な人々や価値観に出会ったときに、ちゃんと共鳴できる土台になる。目指す道も拓けていく。僕自身も常にフットワーク軽く、次へ進みたいです。「玉川の先輩を訪ねて67 今城大輔」 p22
目次
- [特集]コスモス祭2015
農学部 収穫祭「har"BEST"Fes.」
文学部展「Fly high! 新世界への道」
工学部テクノフェスタ「It is Tech ~点と点を線に~」
課外活動展「輝け! 未知なる色への調合」
経営学部展「チャレンジ」
教育学部展「彩」
学友会、学生環境保全委員会、研究所 ほか
芸術学部展「アッー!!!と」
リベラルアーツ学部展「宙‐sora‐」
観光学部展「世界へはばたけ 観光学部」
故きを温ねて 30
「メイメイの生命となるものが潜んどる」…白柳弘幸 - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 玉川の先輩を訪ねて 67
UNHCR難民映画祭プロジェクトマネージャー 今城大輔【中学部1989年卒業】 - 学びの時間 49
観光学部観光学科 野村尚司研究室 - 玉川玉手箱 4
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