モデルシミュレーションで用いるプログラム紹介

2014.11.28

私の修士論文は、神経細胞における情報処理の研究をコンピュータシミュレーションを通して行っています。コンピュータシミュレーションだからこそ、短時間で大量の実験データが得られる良さはあります。また、細胞のパラメータや入力する刺激パターンの変更も容易で、モデルが確立すれば生理実験では行えないような環境下での実験も予測可能です。

今回は、シミュレーションに使う刺激を生成するプログラムの機能の一部を紹介します。例えば1秒間に20回、一定の間隔の刺激を生成するよう実行した場合は図1のグラフを表示し、その刺激ファイルを生成します。 若干不定期にする場合は、小さな分散を持つ乱数を20個作り、図1で示した刺激にその値を足し合わせて図2のような刺激を生成します。さらに図3のようなランダムな20発も作成し、同じ20発の刺激でもこのようなパターンの違いで顆粒細胞の応答がどう変化するかを検証しています。

修士論文もそろそろ大詰めなので、最近は土日も返上し、昼夜シミュレーションによる研究を行うことがほとんどです。修士論文の研究は困難ではありますが、とても充実した毎日を送っています。

図1 レギュラー刺激系列
図2 分散を持った刺激系列
図3 ランダム刺激系列
 

工学研究科電子情報工学専攻 2年 舟崎寛人