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芸術学部の学生が、現在建設中の大学教育棟2014の内装の提案を行いました

2014.09.10

先日もお伝えした「食堂棟のサインデザイン」のように、現在建設中の大学教育棟2014と食堂棟も、学生にとって格好の学びの舞台となっています。そうした学修活動の一つが、今回ご紹介する大学教育棟企画コーナーデザインプロジェクトです。大学教育棟2014は学園の正門近く、玉川池の畔に位置する新たな施設。図書館や講義室などが入るだけでなく、ロケーションも良く、学生が日々利用し、学生生活の中心となることが期待されています。

このプロジェクトは、芸術学部のメディア・アーツ学科(現メディア・デザイン学科)の授業である「空間・環境造形B」で学生が大学教育棟2014内の企画コーナーの内装を考え、プレゼンテーションを行うというもの。
課題となる企画コーナーは大学教育棟2014の2階、大学図書館内に位置しています。3階に上る階段の裏手にあり、奥へ行くほど天井高が低くなる、独自の構造が特徴です。図書館ではこのスペースを活用して新刊図書の紹介や各学部のニュースを紹介できるコーナーとして活用したいと考えており、芸術学部の学生にとっては学んできた知識を生かす、またとない機会といえるでしょう。

今回は約30名の3年生が取り組みました。最初に図面を渡され、どのような空間になるのかをイメージするところから始まりました。実際に建設途中の工事現場も見学。学生が建設現場に入ることは、通常ではなかなかできない経験です。その上で各自がイメージを膨らませていきます。

最初はどのような雰囲気にしたいのかをまとめるため、イメージボードを作成します。
自分のイメージに合ったビジュアルを集め、それを一つのボードにまとめていくのです。そこでまとめた方向性をベースに、実際に企画コーナーの模型を制作。その過程では田中教授だけでなく、実際に企画コーナーの内装を手がけるディスプレイインテリア会社のデザイナーの方(本学卒業生)にも参加してもらい、アドバイスをもらいます。「学生の提案の中には実現が難しいものもあります。ただ、この段階では『なぜ実現が難しいのか』を知ることが重要です」と田中教授。例えばコーナーの中央に大きなオブジェを置くという提案を行った学生がいました。非常に象徴的である一方で、その存在がコーナーの方向性を決めてしまうことにもなります。「『それなら可動式にして、必要のないときはどこかに収納する』といった意見もありましたが、それだけ大きなものをどこに収納すればいいのか。そこまで考えられることが、提案時には必要になります」と田中教授は語ってくれました。そうした指摘を受けつつ、学生たちの提案は徐々にブラッシュアップ。先生やプロのデザイナーに対する質問も、日を追うごとに高度になっていきました。ここではそうした学生のアイディアの幾つかを紹介します。

この提案Aでは新刊図書の紹介だけでなく、玉川大学各学部の情報も共有できる場というプランが提示されました。写真からは見えませんが、左側の壁は玉川大学のロゴマークの形にくり抜かれています。

この提案Bはコーナーの正面にプラズマディスプレイを設置し、さまざまな情報やイメージ映像を流すといったプランです。右側の壁には「T.I.P」の文字が。これは学生が考えたこのコーナーの名称、Tamagawa Information Plazaの略称となっています。

この提案Cでは正面の壁を玉川大学のスクールカラーでもあるブルーで塗り、そこに小さなLED照明を埋め込むことで、壁全体を光のメディアとして構築しています。

この提案Dは、「ハチ」に関する研究で知られる玉川大学らしく、ハニカム構造をデザインモチーフとしたプランです。ハニカム構造はKEYAKI食堂にも模様が取り入れられており、学生にも馴染みのあるデザイン。床材だけでなく書棚も六角形にしています。

この提案Eも、各学部の情報を正面の壁で行うことをイメージしています。正面の壁に各学部のシンボルカラーをあしらい、それぞれのトピックスを紹介。他学部への理解も深まる場としての提案です。

この建築模型での提案を踏まえた上で、学生たちは自分のプランの方向性を決め、7月のプレゼンテーションに臨みました。プレゼンテーションでは、クライアント(学校側)から提示されている最低限必要な要望をどのように反映していったのか、それ以外の要望についてもどれくらい反映できたのかなどまとめ、自分なりのデザインコンセプトを力説していました。

ここで出されたプランをベースに田中教授と卒業生のデザイナーが検討し、最終的なプランを作成。9月に玉川大学内で最終プレゼンテーションを迎えます。

田中教授の授業ではこれまでにもFuture Sci Tech Lab(FSTラボ)やKEYAKI食堂などを題材に、学生たちに実践的な指導を行ってきました。今回の大学教育棟2014のプロジェクトでも、実際の建築物を題材にスペースデザインを考えたことが学生にとって大切な経験となるはずです。そしてその成果は、大学教育棟2014内で実際に利用されています。このプロジェクトの今後の展開についても、ぜひご期待ください。

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