玉川大学大学院研究科交流会

2017.03.27

2月末に、初の試みとなる、本学大学院全研究科の交流会が行われ、全研究科の教員と院生が参加しました。当日は、学長や脳科学研究科長の講演、研究科長のパネルディスカッション、そして各研究科代表の院生によるパネルディスカッションが行われました。
院生によるパネルディスカッションは、「玉川大学大学院での研究活動とキャリアパス」をテーマに進められ、私もパネラーの一人として登壇しました。異なる研究分野における研究活動の内容についての意見交換は、とても新鮮で、新たな発見も多くありました。そしてキャリアパスについては、パネラーのバックグラウンドや現状も様々であったため、多様でリアルな意見が出て大変盛り上がりました。「大学院での研究活動は社会に出たときにどれだけの付加価値をつけることができるのか」「大学院での研究活動に対するバックアップは十分であるか」日本においては、大学院進学の門徒を広げたことで、大学を卒業しても研究を続けたい、より深く学びたい、という学生の欲求は満たされることになったように感じられますが、大学院卒業後の進路に悩まされるという、所謂「出口問題」は避けられません。これは、本学大学院に限らず、また、ストレートマスターであるのか社会人入学であるのかに関係なく、同じような課題を抱えている人が多数いるのではないでしょうか。実際に大学院を卒業した後の明確なビジョンが持てずにいると、2年という短い期間中で、研究活動と就職活動を同時進行することは容易なことではないという実態があります。そのような実態に対し、制度的な問題の改善を求めたいという思いもありますが、今回のように他研究科の方々と意見交換をすることで、前述したような、卒業後の明確なビジョンを持つことや、研究活動や就職活動に対する幅広い知見を得ることができると感じました。基本的には、研究室や講義が行われる教室が研究科毎に異なるため、日常的に他の研究科との交流がなかなかできない中、他の研究科で実際にどのような研究が行われているのか、どのような方がどのような活動をされているのかを知ることができたことは、とても価値のあることでした。同じ研究分野で研究内容を掘り下げていくことも重要ですが、異なる分野から新たな知見をもらうことで、視野を広げることができ、より深い学びが可能になるということを、今回の交流を通じて感じました。
今後は、大学院の他研究科との交流を継続的に行うこと、また、大学院の進学を考えている方々への情報発信や交流の場を設けていくことができればと考えています。この「学生ニュース」も、その一つの手立てとなることを目指しています。【教育学研究科IB研究コース1年 古屋 佑奈】