「正義」を疑う?

2013.07.16

「正義を疑え!」山口意友先生の著書はこんな驚くべき表題から始まります。「教育哲学研究」はこの本をテキストとして、まさに「正義とは何か」を問う講義です。「正義」は絶対的に正しく、揺ぎ無いものだと私たちは思っていました。ましてや、その「正義」に対して疑いの目を向けることなど考えたこともありませんでした。しかし、「正義」は人によって、社会によって、また時代によって如何様にも捉え方が変わってしまう。講義を重ねるうちに、だんだんとそのことに気がついていきました。そのうえで正義の定義づけをしなければならないようです。

このように山口先生は常に「当たり前」と思われている固定観念を覆すような問いを投げかけ、私たちの思考の仕方を鍛えてくださっています。研究にとって非常に重要な「本当にそうなのか」と一歩立ち止り、考えてみる姿勢を学べる講義です。

(教育学研究科1年 H・M)