教育実習・介護等の体験

教育実習

教育実習は実際の教育現場で学習をするもので、児童・生徒に多大な影響をおよぼします。気軽に受講できる性質のものではありません。したがって、教育実習の受講にあたっては、本学内で行う教育実習事前指導の受講および本学が定める受講資格(修得科目単位等の規定)を充足することが必要です。なお、本学では、一部の地域を除き出身校や居住地近隣で実習校を自己開拓する方法が一般的ですが、要件が整えば、学内に併設されている玉川学園K‐12(幼稚園から高等学校)での教育実習も受講できます。

受講の時期

教育実習に際しての詳細は、実習受け入れ校の事情により決定します。基本的には、教育実習校の年間授業計画にそって受講の時期を定めることになります。そのため、早い時期に教育実習受講資格充足までの学習計画を立て、およその目安をもって、教育実習希望校へ受け入れの依頼を行います。受講の時期は、原則3年次となります。しかし、地域によっては特別な手続きを要し、4年次になるところもあります。

教育実習

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一番の収穫は子供たちとの信頼関係を築けたこと
小学校コース 正科生履修2(3年次編入学) 芳賀 結子さん(千葉県在住)小学校コース
正科生履修2(3年次編入学)
芳賀 結子さん(千葉県在住)

娘の小学校入学をきっかけに、教師への夢がよみがえり、複数の小学校で外国語指導助手として働きながら学んでいます。
教育実習校は勤務校の校長先生と相談し準備を進め、地元の公立小学校で実施しました。実習の1年前には事前指導を受講。仕事の流れや現場実習の意義についてアドバイスをいただいたことで、教師への道筋が現実に近づきました。実習の2か月前に受けた波田先生との個別面談では不安を一つひとつ取り除け、心構えも万全に本番に臨むことができました。
教育実習の集大成である研究授業は、文系の私が「算数」を選択。小学生にとっての「算数」の重要性を玉川の授業で学んだことが理由の一つです。また、実習中は学級で子供たちと一日を過ごすことで、週1時間の指導助手としてのかかわりだけでは得られなかった信頼関係を築くことができました。指導教諭のご指導のもと、子供たちとの心の距離が一気に近づいた経験は大きな収穫でした。
学級担任の役割を再認識し、教師という仕事への思いが一層強くなった今、「先生のクラスでみんなと勉強するのが楽しみ!」、子供たちにそう思ってもらえる学級づくりが私の目標です。

Teacher's/message

失敗を恐れることなくチャレンジし続けてください
教師教育リサーチセンター客員教授 波田 寿一教師教育リサーチセンター客員教授
波田 寿一

教育実習は、それまでテキストやスクーリングを通して学んだ成果を教壇で実践する初めての機会です。また教員を目指す気持ちをあらためて確かめる最後の機会でもあります。
現場実習で大切なことは授業をうまく行うことではありません。実習期間を通して、児童一人ひとりとしっかり向き合っているかを問われることが教育実習の成果となります。おそらく多くの実習生が苦戦するでしょう。しかしそれは当然のことで、実践で学べる貴重な機会である教育実習を自らの成長の機会とするためには、決して失敗を恐れず、前を向いてチャレンジし続けることが大切です。指導教員として教育実習校を訪れると、児童と信頼関係を築くことができた実習生がいるクラスにはとても良い空気が流れ、授業中も子供たちは楽しそうに学んでいます。それが何よりも大切なことなのです。
また実習では現場の先生方の力も大いに借りてください。未来の教員である教育実習生への期待を込めて、先生方は適切なアドバイスやサポートをしてくださることでしょう。もちろん私たち玉川の教員も全力でバックアップします。教師という夢の実現に向けて共に学びましょう!

介護等の体験社会福祉施設や特別支援学校での経験が人間的な成長をも促す ※小学校・中学校の教員免許状取得希望者のみ必修

介護等の体験イメージ

小学校・中学校の教員免許状を取得するためには、「介護等の体験」が必要になります。「介護等の体験」とは、特別養護老人ホームなどの社会福祉施設で行う体験と、特別支援学校で行う体験との2種類に大別され、それぞれにおいて決められた期間での体験が必要になります。体験の主な内容は、障がい者、高齢者などとの交流や介護、介助のほか、受入れ施設・学校職員の業務補助などが想定されています。体験の期間は、特別養護老人ホームなどの社会福祉施設で5日間、特別支援学校での体験が2日間、合計7日間です。

体験先・時期の決定について

「介護等の体験」の申し込みについてはすべて大学が一括して行います。社会福祉施設の体験は各都道府県の社会福祉協議会、特別支援学校の体験は各都道府県の教育委員会が窓口となります。 一部の地域では、体験時期などの希望調査を行う場合もありますが、一般的には社会福祉協議会、教育委員会から指定された期間に、指定された施設・学校で行うことになります。

介護等の体験

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小学校コース 神村 万里恵さん(東京都在住)小学校コース
神村 万里恵さん(東京都在住)
教師として目指すべき理想が見えた特別支援学校での2日間

特別支援学校での2日間で学んだのは、それぞれ異なる思いや困難を抱えている子供たち一人ひとりとしっかり向き合うことの大切さ。私が担当したのは障害が重度のクラスで、高校生の年頃の女の子たちです。自分の感情をコントロールできない彼女たちに最初は戸惑うことばかりでした。しかし、現場の先生方はそれぞれの思いにしっかり寄り添い、居心地のいい環境を創るために、つねに笑顔で、明るく声がけをされていました。現在、私は新人教員として3年生のクラスを担任しています。特別支援学校と小学校の違いはあっても、一人ひとりとしっかり向き合う大切さは同じ。児童の可能性を最大限に伸ばしてあげられる教師になるために、特別支援学校での経験を噛みしめて、授業やクラス運営に生かしていきたいと考えています。

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