第4回ELTama英語教育セミナーを終えて
今年でELTama英語教育セミナーも4年目を迎え、講師の先生方をはじめ、多くの現職の英語の先生方、大学院生、学部生、英語教育に関わっておられる皆様のご参加をえることができ、無事終了しました。足を運んで下さいました多くの皆様に感謝申し上げます。
話題提供、並びに基調講演について感想を掲載させていただきます。
- 仲圭一先生は東京都東大和市立第四中学校に勤務されています。仲先生の中学校での実践報告をお聞きしたところ、リズム感のある授業を行うため、用意周到なだんどりを心がけていらっしゃるということでした。生徒の実態を把握し、約束事を決めることで、活動にメリハリをつけているというお話でした。また、「教科書を読めるようになれば英語ができるようになる」と生徒に日頃からご指導されており、授業での音読は10回以上を目標としていらっしゃるようです。10回以上という数字には大変驚きましたが、日頃からそのように何十回も音読していたら、教科書の英文に多く触れることができるはずです。また、生徒に音読での到達目標を持ってもらうことで、生徒の意欲を喚起することにつながると感じました。貴重なお話をありがとうございました。
(玉川大学大学院 文学研究科 英語教育専攻 1年 土屋 美咲)
- 吉田玉青先生の「高等学校の実践報告」では、吉田先生が現在教鞭を取っておられる神奈川県立相模原総合高等学校でのお話を伺いました。「日本語の訳は覚えない。丸暗記をするよりも、教科書の話を相手に自分の言葉で説明できる方が大事でしょう」というお話が印象的でした。先生は「自分の力で取り組む」ということをとても大切にされています。
生徒同士が互いに教え合うことで力を高めることができると仰っていました。また、定期試験を乗り越える力だけではなく、将来自分がやりたいことに繋がる力をつけることが大事と伺いました。学習に対して前向きな、自信をつけさせる授業を展開することや、生徒同士の関わりを促していくことの大切さを改めて認識する機会となりました。(玉川大学大学院 文学研究科 英語教育専攻 1年 星 愛)
- 池野 修先生(愛媛大学教育学部教授)の「英語で読む力とその育て方」の基調講演をお聞きして
reading能力の構成要素として必要な力とは何か。それを講演の冒頭でお話しされ、我々に考えさせながら「英語で読む力」とその育て方について発表されていました。
まず読みの量を増やすこと、明確なねらいをもち、多様なreading活動を取り入れることが必要であるとおっしゃっていました。その中で様々なreading活動のバリエーションを紹介されていて、pre-reading、in-reading、post-reading活動それぞれの多様性を学ぶことができました。また、生徒にとって力になる活動はどれかグループディスカッションを通して自分がどう生徒に教えたいのか学ばせたいのかを知る機会にもなりました。
文章を読むときに効果的であると考えられる読みのストラテジーにおいても多くの手法があり、それらを授業内でうまく取り入れて定着させることができれば読解力だけでなく思考力・感性の広がりがでるのではないかと思いました。今回の発表でreading指導の広がりを知る良い機会となり実践してみたいと思いました。(玉川大学大学院 文学研究科 英語教育専攻 1年 岡田 夏実)
- 「英語で読む力とその育て方」について、池野修先生はリーディング能力の構成要素について様々な観点から発表して下さいました。その中でも私が一番印象に残ったものは、リーディング指導について考えるというトピックで挙げられた、読みの絶対量を増加させる、明確なねらいを持った読みにする、様々なタイプのテキストを読む、多様なリーディング活動を活用するなどの7つの項目です。また戦略的な読みを促すために、教員という立場からどのように学習者に指導すべきなのか考えることができました。私自身、実際に教師になる際に、pre-reading, in-reading, post-readingというバリエーションの中で学習者にどのようなねらいをもって指導していくか、考えながら授業展開をしていくことが、大切だと実感することができました。
(玉川大学大学院 文学研究科 英語教育専攻 1年 瓜生 千明)