第5回ELTama英語教育セミナーを終えて

今年でELTama英語教育セミナーも5年目を迎え、講師の先生方をはじめ、多くの現職の英語の先生方、大学院生、学部生、英語教育に関わっておられる皆様のご参加をえることができ、無事終了しました。足を運んで下さいました多くの皆様に感謝申し上げます。ここに話題提供やフォローアップセッションについて感想を掲載させていただきます。

  • 小栗瑶子先生は、横浜市立阿久和小学校に勤務されています。小栗先生のお話で印象に残ったことは「アイデンティティの確立」というお言葉でした。国際化する社会の中で、言語教育は盛んに行われていますが、その言語教育の中で問題となるのは学習者のアイデンティティについてです。言語はその人自身を表すツールでもあり、他言語を獲得することはアイデンティティに深く関わってきます。言語教育を行う立場となった時に学習者のアイデンティティを崩さぬ教育を考えていきたいと思いました。
  • 小川恵子先生は、玉川学園低学年に勤務されています。小川先生は玉川学園で使用されている自主製作教材の紹介をしてくださいました。ビデオは子供が楽しんで教材を使いながら学習しており素晴らしい教材だと思いました。市販されている教材は平均的な子供を対象として一般化された教材が大半です。ですが、子供はその学校や教室によりそれぞれ特徴があります。教材を子供に合わせ自主製作することは、教師にとって子供をよく知る良い機会でもあり、子供にも安心で楽しい学習をもたらしてくれると感じました。

    (玉川大学大学院 文学研究科英語教育専攻1年 棒田 亜耶花)

  • 丹呉優子先生は、江東区立深川第二中学校に勤務されています。丹呉先生の「英語で行う授業」では、指導案や実際の授業でのアクティビティを通しての説明を伺うことができ、現場での臨場感を感じることができました。丹呉先生のお話の中で、クラスルームイングリッシュを非常に大切にされている印象を受けました。ちょっとした何気ないことを英語で表現する。プリント配布やヒントを与えるときなど。小さな積み重ねが授業内での英語の使用量を増やすように感じました。貴重なお話をありがとうございました。
  • 才藤達郎先生の「英語で行う授業」では、才藤先生が教壇に立つ都立園芸高校での奮闘記を伺いました。才藤先生は、生徒に合わせて英語の使用量を考えて授業を行われており、英語で授業を行う為には、生徒観を考えることが大切だと感じました。音読パターンのマンネリ化、他の先生との授業形態の違いなど、英語教員を目指す者がぶつかるであろう壁の一部分を伺うことができ、実際の現場における工夫や苦労を感じることができました。貴重なお話をありがとうございました。

    (玉川大学大学院文学研究科英語教育専攻1年 林昇平)

  • フォローアップセッションでは、参加された現職の先生方と学生で、小田眞幸先生(玉川大学)、相原完爾先生(神奈川県立伊勢原高等学校)、長岡清通先生(玉川学園高学年)の三つのグループに分かれてディスカッションを行いました。私は相原先生グループに参加して、指導するうえでの苦労や気をつけている点、教授法について先生方と一緒に話し合いました。今回、先生方との交流を通して、現場の生の声が聴けて良い刺激となりました。教師となった際、教師として自分自身がどう成長するかを考える良い機会になりました。

    (玉川大学大学院 文学研究科英語教育専攻2年 岡田夏実)