授業レポート「英語教育総合」(英語教育専攻2022年秋学期)

英語教育総合の講義では、最終回の授業に学びとリサーチの集大成としてリサーチプレゼンを行いました。

私は「日本の英語教育における協働学習(協働的な学び)の認識」をプレゼンのテーマに設定しました。これは自身の修士論文執筆に向けた研究テーマと大きく関連している分野であるためです。その調査方法については、講義のなかで様々な方法とそれらのメリット・デメリット、注意点などを学習しました。そのうえで、修論テーマとは異なる視点から協働学習について考察することによって、修士論文に向けても新たな見解が生まれるのではないかと考えたため、修士論文で行おうとしているものとは異なる調査方法であるインタビュー調査を選択しました。

インタビュー調査終了後、集まったインタビューの音声データを全て文字に起こし、設問ごとに回答を並べたり、参加者の回答をジャンルごとに色分けしたりなどして、様々な視点から回答を分析・考察し、プレゼンの本番に向けて準備しました。

今回初めてインタビュー調査を実施し、質問設定からデータ収集、分析、考察までの過程を全て行いましたが、自分の尋ねたい質問事項を回答者が理解できるように適切に設定することや、得られた回答をどのように解釈・整理することができるのかといった思考を最大限に活用して行う分析方法が新鮮でした。

この調査で得られた回答や、プレゼン終了後に頂いたコメントなどは特に今後の修士論文に向けた研究を支えていくものとなると思っています。修士論文に向けた研究、学会発表のほかに、講義のなかでも似た経験を積むことができたことは貴重な機会であったと思います。特に修士論文の研究テーマを異なる視野から捉えることができたことで、同じテーマについての調査でもこのプレゼンを行わなければ分からなかったかもしれないデータを得ることができたと実感しています。

(文責 英語教育専攻 K.I)



「英語教育総合」では、前半は、国や民間が行った英語教育関連の調査結果をもとに、調査の方法論や結果の考察などについて、ディスカッションを行います。後半は、学生が各自で研究テーマを定め、簡単なリサーチを行い、結果を分析し、考察します。最後に、まとめのプレゼンテーションを行うという流れになっています。例年、最後のプレゼンテーションは公開にしており、英語教育専攻の先生方やこの授業を履修してない大学院生、また、大学院への進学を希望している学部生などに参加してもらっています。令和4年度は、数年ぶりに、大学教育棟のラーニングコモンズ内のアカデミック・スクエアで公開発表会を行うことができました。今年度は、500番台科目として英語教育学科の4年生も複数名履修しており、大学院生との活発な議論が見られ、大学院生にとっても多くの刺激を受ける授業になっていたと感じます。履修した学生が、この授業で得た知識やスキルを次のステップで何らかの形で活かしていくことを期待しています。

(英語教育授業担当者 工藤洋路)