材料加工学研究室の紹介

2014.08.06

私の研究は、マグネシウム(Mg)合金の機械的性質(硬さや曲げ強度等)の向上を目的にしています。
Mg合金は、実用金属材料の中で最も軽量ですが、アルミニウム(Al)合金や鉄鋼材料に比べて、強度や耐熱性が劣るという欠点があります。
本研究では、Mg合金の欠点を改善するため、Mg粉末に強化材としてセラミックスの炭化チタン(TiC)粉末を混合すると同時に粉砕(ミリング)し、その複合粉末を焼き固めた(焼結した)成形体の機械的性質を調査しています。すでに、Al合金よりも軽量かつ高硬度を有するTiC強化Mg複合材料を得ています。
今後は、更なる強度の向上を目指すとともに耐熱性の調査を進める予定です。
図1のセラミックス製容器に各粉末を入れ、図2の装置を用いて容器中の粉末をミリングします。
ミリングした粉末は、微細かつ活性なため、発火する危険があるので、図3のように、不活性状態にしたボックス内にて粉末を取り出すという神経の使う作業が必要です。

     図1 ジルコニア容器            図2 遊星ボールミル      図3 グローブボックス内での作業状況

工学研究科機械工学専攻 修士課程1年 川島 禎史