古川先生:学級経営のABCVol.2:子どもは子どもなりの理由があって!

2012.06.11
古川 鉄治

春のある日、校庭を歩いていると1年生の子どもが「先生、○○ちゃんが銅像に登ろうとしています。」と叫んで伝えようと飛んできました。行ってみると、校庭にある二宮金次郎の像に一生懸命登ろうとしています。「危ない、危ない、やめなさい。」と制止をしました。「どうして、登ってはいけないの? ぼく、登ってみたかったんだ!」 両手で1年生のかわいい肩に手を乗せて「銅像に登るのは、危ないでしょう。落ちて、怪我をしたらどうするの?」と注意をすると、「だって…。だって…。」うまく言葉になりません。
しばらく時間をおいて、もう一度聞くと「毎日、毎日、雨の日も晴れの日もあの人(二宮金次郎)は、じっと一生懸命に本を読んでいる。きっとおもしろい本を読んでいるに違いない。どんな本か見たかったんだよ。」と答えました。
大人は、場を見て子どもをしかったり、注意をします。しかし、子どもの行動にはその子どもなりに理由があって行動をすることが多いのではないでしょうか。担任は、学級の子どもの動きをよく見て、どうしてその行動をその子どもはしたのかをしっかり、ゆっくり聞いてあげることが大切ではないでしょうか。