足立区小中一貫教育校興本扇学園を視察しました

2011.06.10

今日は,小松教授の「学校経営の研究と実践」の講義の一環として足立区小中一貫教育校興本扇学園に視察に行ってきました。この学校は全国でもいち早く小中一貫教育に取り組み足立区の中では先進的な学校として注目されています。

この学校の小中一貫の特徴は,以下の通りです。

  1. 義務教育の9年間をⅠ期(1~4年生)Ⅱ期(5~7年生)Ⅲ期(8・9年生)と括って児童生徒の発達段階に応じた教育活動を行っていること
  2. Ⅰ期は小学校の校舎,Ⅱ・Ⅲ期は中学校の校舎を使用している。いわゆる小学校5・6年生は中学校の校舎内に教室があり,中学生と一緒に学校生活を送っていること
  3. 1年生から9年生(中学3年生)までのシラバス(学習計画)を作成し,9年間の系統的な学習過程を児童生徒,保護者,教員の全員が共通理解できるように努めていること

また,この学校は玉川大学教職大学院ストレートマスターの金龍君が教育実習でお世話になっている学校でもあります。我々は小松教授とともに金龍君の研究授業を参観させていただきました。

5年生社会科の水産業の授業でした。1時間の授業見ただけでも,金龍先生とこのクラスの児童たちがとても良い関係を築けていることが感じられました。一人一人をより深く理解し,温かく受け止めようとする彼の気持ちが,児童にも伝わっているのだと思いました。担任の先生も「いつもはあまり発言しない児童も,金龍先生の授業だから発言することができた。」とおっしゃってくれました。

今日の授業の主な学習活動は,日本の水産業が輸入に頼っていることが良いか悪いか,どちらかの立場を選択し,その理由を考えることでした。これは日本社会全体にかかわる大きな問題なのでとても難しい課題だと思いました。それでも,児童は自分なりに一生懸命考えて様々な意見をもつことができました。授業後の協議会では,校長先生から良い点と悪い点という発問にしたらもっとよかったのではないかという具体的なご指導をいただきました。

今日の授業に向けて金龍先生が教材研究や教具を作成するためにひたむきな努力をしていることが伝わってきました。一人一人の児童にやさしく接し,分かりやすい授業をするために努力することができる彼がいつの日か学校現場に立つのがとても楽しみです。教育実習,頑張ってください!!
研究授業お疲れ様でした。

(現職院生・I.S.)